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人生で挫折した事はなんですか?
これは私が就職活動中に第一志望の社長面接で聞かれた質問だ。今までの人生で挫折を味わった事なんて考えたこともなかった。ものすごく焦ったし、一気に汗がふきだした。
咄嗟に口にしたのは高校時代、部活動の「部長になれなかった」経験だ。
自分がそれを挫折と思っていたのかは定かではないが、その答えを話す中で自分がどういう人間なのか少し分かった。
私はたぶん自分が思ったことは思い通りにしないと気が済まないタイプだ。こうと思ったら曲げない。曲げないというか曲げられないのだ。
部長になってこの部活を変えるのは自分だと思っていたのになれなかった。今考えるとなんと傲慢なんだと思うが、高校生の熱量は馬鹿にできない。なんで自分が部長じゃないんですかと顧問に直談判までした。結果が変わる事なんてないと分かっていながらも、その結果に納得いく理由が欲しかったのだ。相当顧問を困らせたし、家に帰ってからも納得がいかなくて、勢いでやってはいけないことをした。そして次の日、別の顧問に呼び出されてこっぴどく説教された。確かにあれは人生の中で1番の挫折だったかもしれない。
3年生10月の引退まで部活を続ける予定だったが、受験組に混ざって6月の仮引退の時期でやめた。多分それがきっかけで間違いない。結果的に私は第一志望の大学に合格する訳だが、なぜあそこまでの熱量をもって、ぶち当たっていたのか今の自分にも分からない。
就活で「挫折した事」を聞かれて咄嗟に出たのは、人生最大の熱量をぶつけていた部活で、たった1枠の部長戦に敗れたことなのか。そうかそれだけの熱量を持っていたのか、とその時改めて気づかされた。
人は自分の成功を求める。
結果を求める。
賞賛や労いを求める。
それが成し得なかったときに「挫折」を味わうのかと20歳そこそこで知った。今までの人生で挫折したことはそう多くないからだ。
その就活が終わってからは、見事に就職が決まらず「人生1の挫折」は就職活動になった。
挫折から味わうものって何でこんなに意義深いんだろうか。最近Twitterで、真っ直ぐな道を転がす鉄球と、山谷のある坂道を転がす鉄球では、ゴールするまでに山谷のある道を進む鉄球の方が速い動画を見た。なぜかすごく腑に落ちた。
山あり谷ありの方が速いってすごいよねpic.twitter.com/gSOmKnPCK5
— ロアネア@最多情報源バズニュース (@roaneatan) April 29, 2019
まっすぐ進む道、思い通りになる道は一見すると綺麗で歩きやすい。しかし山や谷のある道を進むほうがゴールまでのスピードが速いのだ。人生と同じか、と凄く面白くて今日の話を書こうと思ったわけだ(笑)
人生には「挫折」も必要。いや絶対に人生の経験値として「上手くいかない経験」をするべきだと思った。成功して得るものよりも失敗して得るもののほうが大きいことは珍しくない。
みーしゃさんはどうしてそこまでのバイタリティがあるんですか?と聞かれたことがある。それは紛れもなく「挫折」してきたからだと思う。自分に負けるのも、人に負けるのも許せない人間だからその反動だけで動ける。人生の底を見ると、あとは上しか見えない。
挫折して足を止めてしまうのか。
挫折してそこから動くのか。
そんな簡単な2択を私達は選びきれない。しかし、時間がかかっても右か左か前か後ろか、どこかに少しでも「動き出す」ことが出来たら何かが変わるのかもしれない。
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