コリン・ファースは絶対ズルい!
『ブリジット・ジョーンズの日記~ダメな私の最後のモテ期~』観ました。
上映されてから観には行ったのですが、改めてレンタル。その時は、友人と。恋人がいる彼女は、笑いながらもどこか現実味のない様子。そりゃあ、そうだよなぁ。パートナーがいる時点で、彼女にとって物語は物語として楽しむことが出来る。
でも、私はそれどころじゃない。ブリジットの身の上が自分にのしかかってくるからである。
40歳で10年以上付き合った恋人と別れ、独り身のブリジットの寂しい誕生日から物語はスタートする。シャンパン片手に踊り狂うブリジット。テーブルの上に置かれる1本だけロウソクが立てられたカップケーキ。
……うーん、他人事だとは思えない。
誕生日の朝には、母親からのモーニングコール。 「ハロー!ブリジット!そろそろ結婚して、せめて子供でも産まなきゃね!独身の幸せも分かるけれどもね!」
……なんて。卵巣をフル活用しなきゃ!とか言われたりもして。
これ、将来の自分を観てるんでないの、というような、謎の憂鬱さが私を襲う。襲われた瞬間に、ギャグシーンが挟まるから、すべて忘れてしまうのだけれどもね。
ちなみに、母親にはすでに釘を刺している。私が40代になって独り身でも、卵巣と子宮の活用法についてはノータッチでお願いね、と。
どちらの器官も、嫌でも使ってるわけですから。“活用”には至っていないだけ。
劇場でひたすら笑ったことを思い出して、とにかく笑いたい私はこれが今の気持ちにはピッタリね!とレンタルショップで即決。旧作になったばかりということもある。
新作が発表されたときには前作までに出演している、愛しているの域にいるヒュー・グラントが抜けたと聞いてショックだったっけ。キザでバカ野郎な女好きのいい加減な奴が、ブリジットを巡って本気の喧嘩(ただの殴り合い)をするのがいいんだよなぁ。
でも、今回のコリン・ファース演じるダーシーさんのライバル、ジャック役のパトリック・デンプシーもすっごく良かった。軽薄でセクシー。調子のよさが魅力的だ。それに、女性を喜ばせることに長けているのが、もうプンプン。こんな人と恋してみたーい!と甘い気持ちへ真っ逆さまである。
一応、シリーズ全作は観ているのだけれど、今回もブリジットの間の悪さと不器用さは最高だ。正直、最悪の事態!と思っても、逆に笑えて来るのだから。まあ、笑うしかないという状態なのは否定できないけれど。
でも、ブリジットはまっすぐだから嫌いになんて絶対にならない。 今回の作品のなかでの、私の大好きなセリフ「でも、誠実さが評価される日が、必ず来るわ。」
最近は、SNSだとかで映えるか映えないかを競ってみたり、それだけのために物を無駄にしてみたり。そういうことが苦手で、とにかく与えられたことをコツコツと積み上げてみて……という生き方しかできない私はすごく元気づけられたのだ。
今すぐ、じゃなくても、きっと評価される日が来るはずなのだ、と。ケータイには何通ものお祈りメール、郵便受けにも祈りをささげた文書が届いていたころだった。あの言葉は沁みたなぁ。
今でも、誠実にふらふらとしている私である。今回も、ちょっとした発見のようにブリジットの言葉は、すとんと胸の底に沈んでいった。
そして、ラストにかけてのコリン・ファースの素晴らしさといったら……。ベッドに寝そべるダーシーさんったら、とてもセクシーなんです。腕が特に!月の光に照らされた、ダーシーさんの身体にはもう照れるしかない!! あれで照れない人がいるのなら、ぜひお顔を拝ませていただきたいくらい!
そして、ラストの畳みかけるように来るカッコいいシーンの数々……!だっさいだっさいアグリー・クリスマス・セーターを着たコリンが、もはや可愛いし愛しい。その言葉しか、私は知らないんでないの?ってくらいに繰り返してしまう。
作中、ずっとむっつりしているダーシーさんは、たまに微笑んでくれたりもして……。
これは、もう惚れるしかないわけですよね?というか、惚れろってことですよね!?
噛まれても、ずっと手を握ってくれて。ピンチのときは颯爽と?現れて、自分が不器用なことを認めつつ、愛を伝えてくれる。
極めつけは……
「僕は世界を救いたいと思っていた。君が僕の世界だよ。」
ですって!きゃー!!と叫んでしまった。クッションを胸に抱き込んで、もうー!!とも。これは……コリン・ファースを好きになれということですか?元々大好きだけれど、これは……。ブリジット・ジョーンズの日記のコリン・ファースはとても素敵。
不器用だけれど、一所懸命で、誠実に愛を伝えようとしてくれる。不器用すぎるところが、玉に瑕なのだけれど。でも、そこがいいのよね。
もちろん、ライバルのジャックもとっても素敵。君とは急に距離が近くなったから、とこれまでのしていないデートのシミュレーションをしてくれるところなんてもう最高なのだ。
2回目のデートは食事で、帰りにこんな会話をして、君にはこんなプレゼントを贈るよ。これ、してもらったら絶対に好きになっちゃうなぁ……。
最初に観たときも目がハートになったけれど、今回も案の定。
ジャックはちょっといい加減だし、頼りないところもあるけれど。ロマンチックで、努力家で、そんなところが魅力的なのだ。
(たぶん)久しぶりに見たべたべたなラブコメディに、私のライフはゼロに。でも、いいの。とても幸せな気分だから。叫びすぎて、喉が痛い気もするけれど……。
明日から、また強く生きていける気がする。恋のときめきパワーはものすごいのである。しばらくは、コリン・ファース一色の毎日になりそう。
……仕事中に思い出してニヤけすぎないようにしなくちゃ。
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