終戦記念日に見た映画№2 硫黄島からの手紙
東京都小笠原諸島のひとつの島
硫黄島でのアメリカ軍と日本軍の戦い
太平洋戦争の末期 血の雨が降った36日の物語だ
戦没者の2万2千人の半数に当たる1万超の遺骨が今も帰らない硫黄島
アメリカ人も7千人の軍人を動員
戦後調査団が地中浅く埋められた
「玉砕の島」からの手紙の束を発見したところからこの物語は始まる
アメリカ人の監督クリント・イーストウッドが
日本側から見た戦争の世界を描いた作品
当時の日本軍の上下関係での矛盾と理不尽さ
そんな環境の中での戦争の残酷さと狂気を
劇中の仄暗く灰色の世界が計り知れない恐怖を醸し出す
オッペンハイマーを見た時に感じた
アメリカ人の歓喜する場面などアメリカ人側から解釈の表現もなく
硫黄島の玉砕戦を忠実に表現した
当時の日本人の国民性を的確に表現された日本人視点の作品だ
名将栗林中将の指揮により
米軍に史上最大の被害を与え
太平洋戦争屈指の激戦制空権は完全に奪われ
艦砲射撃の雨あられの中
栗林中将率いる日本軍は乏しい弾薬と物資だけで
米軍の予想を数倍も上回る長期間持ちこたえたが・・・・・それだけだ
アメリカがベトナム戦争で敗退したようにはいかなかった
絶大な力の差で叩きつけられ硫黄島で大敗したのである
「我々が一日でも長く守りつづければ、それだけ本土の国民が長く生きられるのだ」と栗林中将が叫んだ
日本人のDNAに刻み込まれた忠誠心 天皇陛下万歳
今の時代では右翼として扱われるよ
そんな過酷な状況の中
兵士たちが家族を想って手紙をしたためたり
写真を眺めたりする心安らぐ場面が
死と隣り合わせの者たちの現実逃避のようで切ない
本映画の表題を表すシーンだ
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