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【リモートワーク】ペンシルベニア大学研究を基にした働き方の提案

 コロナ禍を経て、私たちの働き方には大きな変化が訪れました。リモートワークが急速に普及し、オフィスに通勤することが当たり前だった時代から、自宅やカフェなどで仕事をこなすことが新たなスタンダードとなりました。

 一方で、通勤に戻っていく過程で、リモートをどう残していくのか検討に困った企業も少なくないでしょう。

 今回は、ペンシルベニア大学のナンシー P. ロスバード先生の研究を基に、リモートワーク時代において生産性を最大化するための方法について探ってみたいと思います。


1. リモートワーク時代の到来とその課題

 リモートワークの普及は、多くの企業にとってコスト削減のチャンスを提供しました。オフィスの賃料や光熱費、通勤手当など、従来必要とされていた多くの経費が削減できるようになったのです。しかし、これと同時に、働く人々にとっては新たな課題が生まれました。それは、仕事とプライベートの境界が曖昧になることです。

 企業がリモートワークを取り入れる理由はさまざまです。中には、リモートで会議が十分に行えることを認識し、「では、オフィスが本当に必要か?」と問い直す企業も増えています。オフィスを持たずにリモートワークを主体とする企業が増える中で、私たちはどのようにして効率的に働くことができるのでしょうか?

2. あなたはどちらのタイプ?「統合タイプ」か「分割タイプ」か

 ロスバード先生の研究によると、働く人々のスタイルは大きく二つに分類されます。それが「統合タイプ」「分割タイプ」です。この二つのタイプを理解し、自分がどちらに当てはまるかを知ることは、リモートワークを効果的に行うための第一歩です。

  • 統合タイプ:仕事とプライベートが曖昧でもOK!
    統合タイプの人は、仕事とプライベートの境界が曖昧である方が幸せを感じやすい特徴があります。例えば、自宅で仕事をしながら、家族との時間や趣味の時間を柔軟に取り入れることができるため、リモートワークの環境でもストレスを感じにくいのです。このタイプの人は、仕事中に少しだけプライベートなことを挟むことでリフレッシュし、むしろ集中力を高めることができることが多いです。例えば、仕事の合間に好きなアニメを少し見る、デスクにお気に入りの写真やキャラクターグッズを置くなど、小さな工夫が生産性を向上させます。

  • 分割タイプ:仕事とプライベートはきっちり分けたい!
    一方、分割タイプの人は、仕事とプライベートを明確に分けたいと感じます。このタイプの人にとって、仕事の時間や場所が曖昧になることは大きなストレスの原因となります。例えば、仕事用のデスクやパソコンをプライベートと区別し、仕事の時間が終わったらきっちりと切り替えることが必要です。仕事とプライベートを物理的にも心理的にも分けることで、リモートワーク時でも高い集中力を保つことができます。また、フレックスタイム制のように、働く時間を自由に調整できる環境は、分割タイプの人にとって理想的です。

3. リモートワークで生産性を向上させるための具体的な工夫

 リモートワーク時代において、集中力を維持し、生産性を高めるためには、以下のような工夫が有効です。

  • 統合タイプの工夫
    統合タイプの人は、仕事とプライベートを完全に分ける必要はありません。むしろ、リラックスできる要素を仕事環境に取り入れることで、集中力を高めることができます。例えば、仕事用のデスクにプライベートなアイテムを置いたり、仕事中に短い休憩を取り入れて趣味に触れる時間を作ったりすると良いでしょう。また、自分の好きなことを取り入れたルーティンを作ることで、1日のリズムを保つことができます。

  • 分割タイプの工夫
    分割タイプの人は、仕事とプライベートを明確に分けることが必要です。仕事用とプライベート用でデスクやパソコンを分ける、服装を変えるなど、物理的にも心理的にも区別をつける工夫が求められます。また、仕事の時間を決めて、その時間内で集中するようにすると良いでしょう。フレックスタイム制など、働く時間に自由がある職場では、さらにストレスを軽減できる可能性があります。

 さらに、分割タイプの人にとっては、ルーティンを厳守することが効果的です。例えば、朝の9時から18時まで仕事をすると決めて、その間は他のことに手を出さないといったルールを設けることで、集中力を高めることができます。また、仕事用の部屋を設けることも一つの方法です。もし部屋を分けることが難しい場合でも、デスク周りや服装を切り替えることで仕事モードにスイッチすることが可能です。

4. リモートワークでの集中力維持の重要性

 リモートワークでは、周囲に誘惑が多く、集中力を保つのが難しいと感じることがよくあります。しかし、自分のタイプに合った環境を整えることで、集中力を維持し、生産性を高めることが可能です。統合タイプの人は、プライベートな要素をうまく取り入れた柔軟な環境作りを、分割タイプの人は、物理的な区別と明確なルーティン作りを意識することが重要です。

5. おすすめの書籍でさらにスキルアップを

 リモートワークでの生産性をさらに高めたい方には、以下の書籍をおすすめします。

  • 『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン著
    この本では、優先順位を見極め、最も重要なことに集中するための考え方を学ぶことができます。リモートワークでは、自分でスケジュールを管理する力が求められますが、この本はその基礎となる考え方を提供してくれます。

  • 『シンプルルールズ』ドナルド・サル著
    多くの成功企業が実践しているシンプルなルールを元に、効果的な働き方を学べます。複雑な業務でも、シンプルなルールに基づいて行動することで、リモートワークの環境でも成果を上げることができるでしょう。

6. ナンシー P. ロスバード先生について

 ナンシー P. ロスバード先生は、ペンシルベニア大学ウォートンスクールの教授であり、組織行動学の専門家として知られています。彼女の研究は、働く人々の職場での行動や感情、モチベーションに焦点を当てており、特にリモートワークやワークライフバランスに関する研究で高く評価されています。ロスバード先生は、職場での行動が個人の幸福感や仕事のパフォーマンスにどのように影響するかを研究し、その成果をもとに多くの企業や個人がより良い働き方を実現するための助言を行っています。

7. まとめ

 リモートワークは、私たちの働き方に新たな自由と課題をもたらしました。ペンシルベニア大学の研究を参考に、自分に合った働き方を見つけ、効率的でストレスの少ないリモートワークを実現しましょう!


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