【1分で】#5 Daily US Business Update|中国発SheinとTemuの大躍進の要因は、米国の税制の抜け道にあった|2023/10/27
みなさん、こんばんは!ビジネスライターのmisamisaです。
毎週月〜金曜日にピックアップした、アメリカ国内のニュースをお届けします🍊
では第5回、2023/10/27です!
中国発SheinとTemuの大躍進の要因は、米国の税制の抜け道にあった
まとめ
800 ドル未満の低価格の荷物を免税かつ、ほとんど税関検査なしで米国に輸入できる『デ・ミニミス(非課税基準額)』がSheinとTemuの驚異的な成長を後押ししています。
SheinとTemuと言えば両ブランド共に「安価でZ世代に人気の中国発ブランド」のイメージが強い一方で、「低品質・強制労働」のイメージも拭いきれません。
アメリカ合衆国税関・国境警備局(CBP)によると、9月30日時点で米国に入国した約3分の1の荷物が両社のものだと言います。
また両社は、ギャップ、アマゾン、ウォルマートなどの米国の企業のトラフィック減少の要因にもなっています。
元を辿るとこの『デ・ミニミス(非課税基準額)』、米国人観光客が海外旅行から帰国する際に「少額の買い物から課税を少しでも免除すること」を目的としていました。電子商取引が普及し始めた2016年には、税関職員の負担を軽減することを目的とし、免税荷物の基準額が200ドルから800ドルに引き上げられました。
これらの結果を受け、昨年の報告書の中でCBPは「圧倒的な量の低価格の荷物が危険な製品の輸入を促進している」と声明を出しました。が、未だに規制は取られていません。
CBPはこうした貨物に対する規制を強化することが「最優先事項」だとし、今後数カ月以内に各荷物に追加のデータを要求する新たな規制を提案する予定だ、と述べました。
厄介なことに、SheinとTemuの急成長はワシントンと中国の緊張が高まる時期と同時期に起こりました。
現在『デ・ミニミス(非課税基準額)』の廃止は、「貨物処理能力の低下」を理由にアメリカ合衆国の貨物運送会社、UPSとFedExの反対を受け難航しています。
誰しもが購入経験があるであろうファストファッション。大事なのは「購入しないこと」ではなく、「長く使い続ける覚悟を持って購入すること」なのではないでしょうか。ブランドと税関、貨物運送会社のそれぞれの主張に触れ、月並みながらそう感じました。
編集後記
久しぶりに表参道を訪れました。
待ち合わせ場所の『アニヴェルセルカフェ 表参道』は、LAの『ボッテガ・ルイ』という元銀行を改築したイタリアンカフェと雰囲気が似ていました。両店共に高級感を感じ、どちらも白を基調としていて椅子がフカフカなことに気が付きました笑
この『アニヴェルセルカフェ 表参道』は開業25周年で、今年の9月にリニューアルOPENしたので出来立てほやほや。『アニヴェルセル』はフランスの画家、マルク・シャガールの絵画『アニヴェルセル』に由来したものだそうです。(想像を裏切る中々怖い絵でした笑)
また表参道に来る際は利用したいと思います。みなさま、素敵な週末をお過ごしください!
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http://misatsuneta.com/2023/10/22/daily-us-update/
引用:
・The Wall Street Journal: "U.S. Trade Loophole Fuels Rise of China's New E-Commerce Firms"
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