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事業の"EXIT"は、いつ考えるべきか?

こんにちは。M&Aアドバイザーのかきもとみさです。

テキサスに移住し、テキサス現地の売却案件を日本人投資家に紹介する仕事をしています。

最近は、テキサスビジネスハンターズという独自サイトを開設しまして、サイトの認知度を向上させるためにも現地のM&Aアドバイザーやビジネスオーナー、日本人で長期間に渡りビジネスをされている人など、色んな人にインタビューをさせていただき、記事にしています。

是非、興味のある方は読んでもらえると嬉しいです!

アメリカのパラレルアントレプレナーに聞いてみた"EXIT"の考え方

先日は、ハワイ出身で沖縄人の血縁もある、テキサスに住むシリアルアントレプレナーの方にインタビューしました。

こちらのインタビュー記事はまだアップしていませんが、先に少しだけシェアします!

彼は、大学を卒業してから起業し、5年でIPOを成功させ、その後も「サステナビリティ」をキーワードに、環境配慮型のケミカル素材の開発する会社を起業したり、その素材を運ぶために米国内での物流網の確立を進めて別会社を起業したり、と、マルチに起業家として活躍されており、最近はその物流事業の売却に成功した経緯があります。

シリアルアントレプレナーとして、事業のイグジットをどう考えるか聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

どんな事業であっても、永遠に自分がオーナー兼実務のトップであり続けるなんていうことはあり得ない。
事業を始める最初から、「どうイグジットするか」を考えておきべきだ。

これを聞いて、昨年まで日本の事業承継案件を中心に手掛けてきた私は、日本の中小企業経営者こそこのマインドが必要だと思いました。

日本の中小企業経営者は、なかなかこの考え方に至ることはできません。

「自分が死ぬまで社長をやらないと」と考えているケースもありますし、そこまでではなくても、事業承継=どう自分がオーナー社長としての終止符を打つかということに関して、考え始めるのが遅すぎるケースが多いと思うのです。

案件を見ていても「あと5年くらい早く相談してくれたら違ったのに…」と思うような案件も少なくありません。

一方、まだまだ日が浅いながらも、アメリカの案件はそういうM&A案件に出会いません。

「リタイアしたいから」ということが売却理由のケースでも、まだまだ成長余力が見込めて、財務的にも成長するポテンシャルが満載な状態で売り出しているのをよく見ます。

ぶっちゃけ、いままで数十件見た売却案件の中で、赤字経営の案件を見たことがありません・・・

もちろん、M&A業界の商習慣の違いで、そういう案件はアドバイザーが取り扱わないだけかもしれませんが。それにしても、「ずいぶん良い状態で売却するなぁ!」と感心してしまうほどです。

ただ、これは本当に日本の経営者にも見習うべきものがあるような気がしています。

本来は、この起業家の彼が言うように「どう自分が去るかを最初から考えながら、事業を育てていく」というのが正しいのかもしれません。

「いつまでたっても社長がすべての業務をこなしていて権限移譲が進まない」「社長だけが重要な業務を握っている」など、オーナー社長が抜けてしまっては事業が立ち行かなくなってしまうような事業は、M&Aで売却することはかなり難しくなるでしょう。

長い時間をかけて、本来ならば「最初から」「終わりを見据えて」、トップにたつことが望ましいのかもしれません。

アメリカのシリアルアントレプレナーの話から日本の事業承継問題のことを考えさせられるとは予想していなかったので、非常に面白いインタビューとなりました。

他にもインタビューはたくさん企画しているので、ぜひこれから応援していただけると嬉しいです。

本日も良い一日を♪


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