見出し画像

5年日記、旅。

早くも11月末になり、2024年も残すところあと一ヶ月。
気づいたらまた一年が過ぎ去り、その分の経験を蓄えた代わりに一年分歳をとったのだ。


毎日の歩みをもう少しちゃんと記憶に留めたいなと思って、(そして、おそらく時間の進みを遅くする錯覚を欲して)5年日記を始めた2024年。ゆるーくやっているお陰で続いている。

私の使っているのは海と月社から発行の「Q&A Diary」。


私の5年日記。


たまたま本屋で見つけて買ったのだけど、元々アメリカのPotter Styleというところから出ているものを日本語訳したもののようだ。1月1日から12月31日まで一日一ページ、それぞれの日にひとつの質問が付いている。厳しいルールの下では絶対に続かない天邪鬼な私なので、質問には答えても、無視でもよしとしている。

質問に対してそっけない一言だけ書くようなやる気のない日もあれば(過去には「最近それは食べてない・・」とか、「結局直感が全て」とか)、
逆にその日の感情や出来事を事細かに書きたい日もある。
数日飛ばしてしまって、「追い書き」するときにはやる気も時間もあるので、詳細に思い出しながら書いたり。

この手の日記はきっと二年目以降のためにあるのだ。
久しぶりに実家に帰って、昔の日記や友だちとの交換ノートを見つけて読むことの面白さといったら!!

(・・というのは半ば想像なのだが。実際には片付け癖が嵩じて、こういうものをほとんど残さなかった自分が今さら悔やまれる。


アルバムを捲るときと似ていて、今まで自分が歩んできた道のりも決してnothingではなくて、その時々の出来事を逡巡しながらも乗り越えて、答えを出してここまでやってきたのだなぁ、と、
そうやって当たり前のことに感慨を深くする愉しさがある。
これがいい時間と思えるのは、現在の自分自身を大方認められているということでもあって、現状確認のための作業とも言えるのかもしれない。
ともかく、こんな風に数年先の愉しみ貯金のようなことをしている。


さて、更新がすっかりぽっかり空いてしまったので軽く振り返ると、
今夏は少し長めの日本滞在、ゆっくりしつつ充実した時間を過ごせました。犬と戯れるというボーナスつき🐶
何度かお客さまの前で演奏させていただく機会を持てたこともとても嬉しかった。


この9月からは実は新しいことがいくつかあって、
ひとつ大きなこととしては今年度一年間、ブリュッセル音楽院でオーケストラ・スタディの講師として勤めることに。
こうしてちゃんと生徒の経過を見ながら教えるのは初めての体験で、少ないながらも経験してきたことを毎度総動員している。
レッスンの中では、私の師事した先生たちの言葉が無意識にそのまま口をついて出ていたりして、受け売りだけど、と内心苦笑いすることが少なくない。はてそういう私はどうだろう、と自省することもあり。
自分のオーケストラでの仕事を振り返るいいきっかけになっているのはとても有難いのです。

ここ二ヶ月半で他のオケにゲストコンマスとして参加したり、ソロの機会があったり、久しぶりの嬉しい再会があったり。
敬意を持ってやまない人から「あなたと一緒に仕事ができてよかった」と言われるのは、なんて嬉しいのだろう!!自分の好きなことを仕事にできていることの幸せ、やり甲斐や喜びをたくさん感じたここ最近でした。


来週はマーラーの交響曲第4番に取り組みます。四年前に演奏するはずが不意になって以来の、念願の曲。

また年末は二回ほどドイツを訪れる予定。楽器は置いて、純粋にヴァカンスです。

ではまた、à bientôt!



いいなと思ったら応援しよう!