自分のペースで生きる
自分の中の言葉をアウトプットして誰かに何かの気付きや共感を与えたい。
それが笑いでも安らぎでも何でも良かった。
誰かがちょっと共感してくれたり喜んでくれたり、自分に関心を示してくれることが感じられる。
ずっと何かを発信する人に憧れていた。
ただ、勇気がなかった。
一つのことを根気強く続けた経験も、目の前の事に熱中して取り組んだ経験も無かった。
挑戦する勇気もないビビリで、なかなか動き出せないで、気がつけば数年が過ぎていた。
何者かにならなければという焦りは、インターネットの世界の隅々まで蔓延している。
”〇〇な人は終わり”、”〇〇しない人は取り残されていく”私たちの焦る気持ちを煽るような言葉で溢れかえっている。
世界が広がるのは嬉しいことではあるけれど、
その弊害として、遠くの世界が見え過ぎてしまい、行き着きたいゴールには一生たどり着けないような気がしてくる。
疲れてしまった私は、遠くばかりを見るのをやめた。
私の幸せは私にしか実現できないし、私にしか出来ない生き方があるはずだ。
そう思えた時、遠くにあったはずの煌びやかな世界は、また別のフィールドであることを自覚できた。
私は私のフィールドで、まだ未開の世界を少しずつ広げていけば良い。
それから毎日、自分の小さな一歩を褒め称える事にした。
個人では何も成し遂げられていないが、
規模の大きな企業からベンチャー企業に転職し、自分に合う場所を知り、自分のペースで確実に成長してきた。
いつの間にか自分に自信がついてきて、ようやく動き出せるようになった。
自分のペースで、自分の住む世界を少しずつ好きな色に変えてこられた私は、
ようやく発信する世界にどっぷりと浸かって、叶えたい夢に真っ直ぐに向き合う勇気が出てきた。
むしろ、このタイミングだからこそ熱量も大きくなっている気さえする。
人には人のペースがあって、それぞれの正解がある。
外の世界に気が取られ過ぎて疲れてしまったら、
まずは一生懸命生きている自分に労いの言葉をかけてあげてほしい。
自分の内側にどれだけ誠実に向き合えるか、それがご機嫌に生きる唯一の方法だと思う。