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何もすることがないからこそ、できること
3ヶ月半ぶりの旅暮らしを再開した。家を持たずにスーツケースとリュックサックに全ての荷物を詰め込んで。
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私はどこにだって行けるんだというワクワク感と、多すぎる荷物に「あぁ、もう」とイラつく疲労感と。けれど、荷物を置いてからなじみのない街に手ぶらで繰り出すときの開放感や、夜好きな音楽を聴きながらわけもなくただただ歩いてみたりできる自由さ。全然自分のテリトリーではないはずなのにベッドに横になるとついほっとしてしまう安心感とか。
なんかそんなものもすべてひっくるめて、やっぱり旅をしながら暮らすというライフスタイルを、たまに日々に取り入れてみるのはいいものだなあとしみじみと感じる。
広島に着いて2日目。広島には大学生のときに運転免許合宿で2週間滞在したことがある。だから宮島も原爆ドームも資料館もお好み焼きも割と定番といわれる観光はほとんど楽しんでいて。
じゃあ、今回の1週間、何をして過ごそうか、とすることがないからこそ、楽しくなってくる。「しなきゃいけない」「見ておかないといけない」みたいな旅行は、なんとなく焦ってしまう。何もすることがないからこそ、果てしなく広がる自由に飛び込んでいける、というか。
カフェでぼーっとするのも、ただただ歩いて街を観察するのも、「何もすることがない」からこそできるものだ。というわけで、広島2日目の私は、駅前の本が読めるスタバにこもって本を読んだりこうやってPCを開いてnoteを書いてみたりしている。
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横断歩道を渡る人たちをぼーっと眺めたり、デザインが違う路面電車が何種類通るか数えてみたり。何もすることがない、は無敵だ。何だってできる。
夕方からはただひたすらおもむく方へ散歩に出かけよう。夜は1杯ビールを飲んでおいしいものが食べよう。そんなちょっと物足りなさを残しながらも、ゆとりのある暮らしが私にとっては一番心地良いのかもしれないな。明日はどこに行こう、何をしようと考えている時間が一番楽しかったりもする。もちろん仕事も忘れずにね。
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こうやって旅も日常も余白の時間も今日も明日もすべてグラデーションに繋がっていく、そんな日々をいつまでも愛していたい。
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