野菜オタク2月の月報と2月の野菜料理
「私、ベニシアさんになりたいんだった」
そう思い出して、むちゃくちゃスッキリした2月。
元オーガニック屋の野菜オタクが作った2月の野菜料理と、2月のお野菜をおいしくする「明日すぐにできる小さなコツ」の記録を月報として。
ふきのとうのアヒージョ
ふきのとうといえば、天ぷら。または、ふきのとう味噌。けれど、天ぷらは面倒だし、ふきのとう味噌はもっと面倒くさい。
ふきのとうは、切るとあっという間にアクが出て、黒くなるうえに苦みがキツくなる。だから、ふきのとう味噌を作るときは、先にフライパンに油をしいておいて、一気に刻む。もう、息を止めて。一心不乱に猛スピードで刻む。
そして、フライパンに入れて一気に火を入れる。しんなりしたら、たっぷりのお味噌を加えて弱火で混ぜ合わせれば完成。
ごはんが止まらない、春のはじまりを告げる苦い一品。
それに比べて、アヒージョは簡単なうえに最高に美味。天ぷらみたいに衣は着けなくていいし、残った油はバケットに染み込ませて、すべてが美味。
おいしい、というより美味。
山菜のアクは、茹でる(ものによっては水にさらす、塩で揉む…)か高温の油で処理するとアク抜きになる。
春の山菜は、目覚めの山菜。この時期にいただくこの「苦み」は、体を冬から春仕様に整え、冬の間にため込んだ不要物をデトックスしてくれる。5月の急激な気温上昇や梅雨の低気圧でダル重…になりたくないなら、春の苦みが大事なのだ。
ルッコラといちごのオープンサンド
菜の花ごはんと春のママ友ランチプレート
2月は、ママ友を誘って味噌づくり。野菜料理教室の1年間のプログラムをつくりたいので、「食べて!」とほぼ強制。
ごはんを作りたくない面倒くさい、動きたくない、という彼女。せかせか常に身体を動かしていないと死んでしまう私。
ちょうどいい関係なのだ。
だいぶ年下なのだけど、「最近、野菜たっぷりがおいしい年齢になった」とのこと。そうやってお野菜の良さに気づいて貰えたら、私は生きている価値がある。
人参や紅大根は、弱火で蓋をしてじっくりゆっくりソテーする。ポイントは弱火。じゃがいもと同じで、ゆっくり火を入れることで何も味付けしなくても、とろけるほど甘くなる。
菜の花も春の大切な苦み。
案外簡単なので、手に入ったら一度は食べておきたいデトックス野菜。
菜の花は、ぐらぐらの熱湯でさっと茹でる。大体1~2分。
マヨ和え、からし和え、醤油にピーナッツバター…ちょっぴり苦いブロッコリーだと思うと調理しやすい。
おすすめは菜の花ごはん。わが家では、2歳児も4歳児も顔中をご飯粒にしてモリモリ食べる人気メニュー。
茹でた菜の花を細かく刻んで、たっぷりのすりごまと塩を混ぜ合わせる。
塩の量は、ごまの半分くらい。ごはんに混ぜ込むので、菜の花と和えて「うわ、塩辛!」ぐらいがちょうどいい。
炊き立てごはんに、食べる直前に混ぜ込む。
残りはおにぎりにして、焼きおにぎりにすると子どもたちが大騒ぎするおやつになる。
キャベツのとろとろオイル煮
キャベツの旬は冬。この時期のぎゅっと詰まったキャベツは、とにかく甘い。春よりも冬キャベツの方が甘い、と知らない人は多い。
その甘さを楽しむのがオイル煮。鍋の底に大さじ1以上の多めのオイル、玉ねぎをたっぷり敷き詰める。その上に、くし形に切ったキャベツを並べる。水を150ccぐらいかけて、ハーブを入れて蓋をして弱火で15分以上蒸す。仕上げに粗塩とブラックペッパー。
とろとろの甘いキャベツだけで、ワインを一本開けられる。
春のはじまりワンプレート
添えたのは、土ノ音さんの調味料。
土ノ音さんは久しぶりに出会いに興奮した調味料。
土ノ音さんのジェノベーゼは、オーガニック屋時代に出会ったどのジェノベーゼよりも、ダントツに好み。と、興奮のまま提案して記事を書かせていただいた。教えたい、でも誰にも教えたくない。そんな存在。
来客用のワンプレートで使用したのは、ジェノベーゼではないのだけど。
とりあえず大量にルッコラ
レタスとはちみつレモンのサラダ
レタスの旬は春。1番美味しくて栄養価が高い時期。レタスはキク科だから、同じキク科のたんぽぽが咲く頃にレタスも旬だと思うと覚えやすい。
里芋の肉巻き
秋に収穫した里芋も、そろそろ在庫がなくなるので、おしまい。また来年。
秋冬野菜が終わり、春野菜たちが登場することに心踊る季節の到来だ。
2月のお仕事は…
実は、あまりお仕事せずに自由人!遊んでいた2月。ママ友と味噌作りしたり、ランチを作ったり。
「私って、何がしたいの?」に向き合った1月。
そして、「ま、いっか。ゆるゆるやろう」と決めた2月。
恐らく、ライタースクールの同期で私が一番仕事していないのだと思う。10年前の私なら、多分周りと比較してすごく焦っていた。でも、2024年の私はひと味違う。
なぜなら、ゆるゆるいこうと思った矢先、紅茶教室をご依頼いただいた。そして、執筆のご依頼が突然増えた。
野菜料理教室を来年スタートすると決めたのに、紅茶教室とは?軸がぶれてない?と一瞬悩んでお返事を保留したのだけど、その答えが見つかったのは意外なところ。
それがベニシアさんだった。
目指すのはベニシアさんのような生き方
実は、ベニシアさんが亡くなったことを受け入れられなかった昨年の夏。最後にNHKで放送されたベニシアさんの「猫のしっぽ カエルの手」のスペシャル特番を見ることができなかった。
半年以上、ずっと。
2月のある日、夫がふと再生したその番組は、当時20代の私が憧れた暮らしと生き方が詰まっていた。
京都の大原、豊かな自然に囲まれた古民家で暮らしたベニシアさん。
時々登場するのが、ハーブガーデンを眺めながら過ごす、ゆったりとしたティータイム。
それは、紅茶を学んで紅茶ソムリエになり、紅茶専門店の店長にまでなった私の原点だった。
おだやかな空間で、季節の移り変わりを楽しむ暮らし。
好きなことだけ、楽しくやっていこう。
ゆるゆるいこう。周りを見て焦る必要はさらさらない。私らしく生きているから、2月も100点満点だ。
ゆるゆる始めた新しいインスタのアカウントはこちら。リールが19万再生と私にしては伸びて嬉しい…2月の私、自由に生きてるなぁ…。
▼
https://www.instagram.com/meganenolife?igsh=MWN2OWo1ZW15M2phaA%3D%3D&utm_source=qr
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?