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3 90分サイクル睡眠を取り入れる具体的な方法

前回は90分サイクル睡眠のメリットについて解説しました。
まだ読んでいない方は、
こちら⬇️

今回は、90分サイクル睡眠の具体的な方法について解説します。


3-1 就寝時間の計算方法とおすすめのアプリ

質の高い睡眠を得るためには、90分サイクル睡眠(レム睡眠とノンレム睡眠のサイクル)を意識した就寝時間と起床時間の計算が非常に重要です。人間の睡眠は約90分ごとに浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)が繰り返されるため、このサイクルを利用することで、目覚めをよりスッキリとしたものにすることができます。

例えば、朝7時に起きたい場合、90分の倍数で逆算して就寝時間を決定します。具体的には、以下のような計算になります:

  • 22時30分に就寝(90分 × 6サイクル)

  • 0時00分に就寝(90分 × 5サイクル)

  • 1時30分に就寝(90分 × 4サイクル)

このように、90分サイクルに基づいた時間に寝ることで、レム睡眠時に起床することができ、目覚めのだるさを軽減することが期待できます。

さらに、最近では90分サイクルを自動計算してくれる便利なアプリも数多く存在しています。「Sleep Cycle」や「寝たまんまヨガ」などのアプリは、アラーム機能と組み合わせて、理想的な就寝時間や起床タイミングを提案してくれます。また、睡眠中の動きを検知して、最も浅い眠りのタイミングで優しく起こしてくれる機能もあり、自然な目覚めをサポートしてくれます。


3-2 寝る前のルーティンで効果を最大化する

睡眠の質を向上させるためには、寝る前のルーティン(就寝前の習慣づけ)が大切です。質の良い睡眠を得るためには、心身をリラックスさせ、自然な眠気を引き出す環境を整えることが求められます。

例えば、スマートフォンやパソコンの画面から発せられる「ブルーライト」を避けることは、非常に効果的です。ブルーライトは脳を刺激し、メラトニン(眠気を促進するホルモン)の分泌を抑制するため、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下したりする原因となります。寝る1〜2時間前からは、ブルーライトカットメガネを使用したり、デバイスの「ナイトモード」を活用したりすることをおすすめします。

また、リラックスできる音楽を聴くことも、入眠を助けてくれます。クラシック音楽や自然音、ヒーリングミュージックなど、心拍数を落ち着かせる音楽を選ぶと良いでしょう。SpotifyやYouTubeには、睡眠用のプレイリストも豊富に揃っています。

さらに、温かいお風呂に入るのも効果的です。就寝の1〜2時間前に、38〜40度のぬるめのお湯に浸かることで、体温が一度上がり、その後に自然に下がることで眠気が促進されます。入浴剤にラベンダーやカモミールなど、リラックス効果のあるアロマを取り入れるのも良いアイデアです。


3-3 光と音の環境を整えるコツ

睡眠環境を整える際、光と音の影響は無視できません。特に光は、メラトニンの分泌に直接関わっており、夜間に強い光を浴びると睡眠ホルモンが抑制され、入眠が妨げられることがあります。

就寝前は、部屋の照明を暖色系の間接照明に切り替えたり、光量を落としたりすることをおすすめします。また、街灯や外部からの光が気になる場合は、遮光カーテンやアイマスクを利用することで、より良い環境を作れます。

音についても、理想的なのは「静かな環境」です。しかし、完全な静寂が逆に不安や緊張を引き起こす人もいます。そういった場合には、自然音(波の音、風の音、森の音など)やホワイトノイズを活用すると良いでしょう。これらの音は、一定のリズムがあることでリラックス効果が期待できます。アプリやスピーカーを使って、心地よい音を流すのも一つの手です。


3-4 ショートスリープでも疲れないテクニック

仕事や学業、育児などで忙しいと、どうしても十分な睡眠時間が確保できないことがあります。しかし、90分サイクルを意識することで、ショートスリープでも疲れにくい状態を作ることが可能です。

例えば、通常の理想的な睡眠時間が7.5時間(90分×5サイクル)だとすると、忙しいときには6時間(90分×4サイクル)や4時間半(90分×3サイクル)に短縮することができます。この場合でも、眠りのサイクルが整っていれば、レム睡眠のタイミングで起床でき、スッキリした目覚めを得られます。

ただし、これを長期間続けると、睡眠負債(睡眠不足の蓄積)となり、集中力の低下や体調不良につながることがあります。可能な限り、週末や休みの日には十分な睡眠を確保し、睡眠負債をリセットすることが大切です。


3-5 睡眠の質を上げるための食事やサプリ

食事やサプリメントも、睡眠の質を高めるために役立ちます。例えば、メラトニンの前駆物質である「トリプトファン」を多く含む食材は、眠りをサポートしてくれます。具体的には、バナナ、牛乳、チーズ、大豆製品、ナッツ類などが良い例です。

また、夜食を摂る場合は、消化に良いものを選び、就寝の2時間前までに済ませるのが理想的です。重い食事やアルコールの摂取は、胃腸に負担をかけ、睡眠の質を低下させることがあります。

サプリメントでは、マグネシウムが効果的です。筋肉の緊張を和らげ、神経を落ち着かせる効果が期待できます。また、リラックス効果のあるハーブ(ラベンダー、カモミール、バレリアンなど)を含むサプリも人気です。


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