ぜんぶ仕組みのせいだ___1_

ぜんぶ仕組みのせいだ。

寒いですね。JRでスキーに行きたくなる季節です。それでも仕事に打ち込むみなさん、失敗を人のせいにしたりして疲弊していませんか?それはきっと、本当は、人のせいでも、雪のせいでなく、ぜんぶ仕組みのせいだ。(察し)


人のせいにし続けるチームは疲弊する

仕事をしていると、チーム内で様々な失敗が起こります。不完全な人間という生き物が仕事をしているから、失敗を完全0にすることは不可能です。

誰かと仕事をしていてミスがあったとき、ついこんな言葉を頭に浮かべていませんか?

「なんでこんなことも出来ないんだろう?」
「またミスしてダメじゃん」

「あいつは使えない」「こいつは全然仕事できない」と人のせいにすると、負の感情をチームメンバー間で共有したり、改善しようとなっても「当人がちゃんとする」で議論が終わったりします。そして、結局何も解決しない。

人によって得意や不得意、何を優先して行動するかなど異なるから、誰かとすれ違ってしまう部分が出てきます。結果の認識は合っていても、過程の中で足並み揃わないと不満が出てきてそれを人のせいにする…このスパイラルに陥っているチームは、心理的にも疲弊していきやすいです。


失敗の全部、誰かのせい?

しっかり確認しないから、スキルが低いから、忙しいを言い訳にやらないから…と、人のせいにしたらきりがなくて、負の感情が溜まっていく一方です。

逆に自分で自分のせいにすることもあります。「ちゃんとしなきゃ」「がんばらなきゃ」「出来てない自分はダメだ」と。でも、自己肯定感を削りながら仕事をするのは、かなりしんどいことです。

人の性格や人格を否定するような仕事の仕方してはいけないと思っています。人に対しても自分に対しても。だからこそ、チームの中の失敗を「人の失敗」ではなく「チームの課題」として取り扱うこと。すなわち、仕組みが悪いんだとすることが改善の第一歩です。


だから、ぜんぶ仕組みのせいにする。

いったん全部仕組みのせいにしてみましょう。失敗は誰かのせいでなく、そこにある仕組みが悪い、と考えます。

仕組みっていっても、運用体制をガッツリ作ろうとかそういうものではなくて、まずはひとつふたつ、ルールを作ってみます。

下記の例は、実際に現場で経験したことに基づいています。

例1

「ぜんぶ人のせいだ。」パターン
SNS運用が続かない

担当者が投稿内容を考える時間がない

「忙しいを言い訳にしてだめじゃん」
(バッドエンド)
「ぜんぶ仕組みのせいだ。」パターン
SNS運用が続かない

担当者が投稿内容を考える時間がない

仕組み導入
投稿内容を考える時間を作るために毎週金曜に会議室取る
ネタ収集用Slackチャンネルを作って情報を自動収集
etc.

「仕組みがあるから出来る!」
(ハッピーエンド)

SNSアカウントを作るのは秒で出来ますが、運用を続けることはそう簡単ではありません。担当者は他の業務に追われている上に他のメンバーも無関心だったりして、続けるモチベも運用ルールもないというパターンが多いです。本来は目標値を出して細かくルールを定めますが、まずミニマムで改善してみるならこんなところから始めてみます。

例2

「ぜんぶ人のせいだ。」パターン
部下がちゃんと報告書を書かない

欲しい情報がいつも書いてない

「意図を汲み取れなくてだめじゃん」
(バッドエンド)
「ぜんぶ仕組みのせいだ。」パターン
部下がちゃんと報告書を書かない

欲しい情報がいつも書いてない

仕組み導入
報告書テンプレートを作成
etc.

「仕組みがあるから出来る!」
(ハッピーエンド)

これは会社員時代に上司とのやりとりで経験したことです。「ちゃんとして」って口にするのは簡単ですけど、当人はちゃんとしているつもりだったりするから混乱しちゃうんですよね。なので、上司の「ちゃんと」が盛り込まれた報告書テンプレートを作って、それを埋めていけば自然と「ちゃんとした報告書」が出来上がる、みたいなことをしていました。


チームの「出来てない」は、仕組みを見直すところから

「出来てない」を仕組みのせいにすると、チームに負の淀みがなくなっていくなぁと私は思ってます。

自分の含めて人を責めてしまうと、チーム内の心理的安全がどんどん薄れていきます。特に、チームリーダーとか中間管理職クラスのみなさん、仕組み化をサボって部下が使えないだの言っちゃダメです。あと自分の能力不足だ〜云々も嘆いてはダメです。その前に出来ることあるはず。

とりあえず、運用でコケていることがあったら俯瞰してみるところから始めてみましょう。何かひとつでも適切なアクションが取れたら、少しずつ変わっていけます。


(みなさん気づいていないと思いますが、JR SKISKIのあれをアレンジしました。)


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「いろんなWebサービスの中の人」をやっている個人事業主です。
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miro
駄文が捗ります