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読書感想『長い旅の途上』星野 道夫

まるでファンタジーのような未知の世界が描き出されていて、驚きに満ちている。
それでいて、なぜか懐かしい気持ちになってくる。
読んでいて心が落ち着く。
自分の今いるマンションの一室から遠く離れて、アラスカの大地にいるような感覚を味わった。

以下、印象に残ったことのメモ。

・一歳未満の息子を見つめながら、今この瞬間を生きることを考える。
 -カリール・ギブランの詩の抜粋-
 あなたの子供は、あなたの子供ではない。
 あなたは彼等に愛情を与えてもいいが、あなたの考えを与えてはいけない。

・習慣として、そんなに寒くないのに焚き火をしようとする筆者に対してのジニーの言葉。
→自然(資源)は自分のものではないという意識。
見知らぬ、遠い未来にこの場所を訪れるかもしれない誰かへの気遣い。

・1900年〜 アラスカ先住民に対する同化政策
 ベトナム戦争ではより危険な前線に送り出された。

・あらゆるものがどこかでつながっている。

・日々の暮らしに追われている時、もうひとつの別の時間が流れている。
そこに在ると思えるだけで心が豊かになれる自然。

・私たちが生きていくということは、だれを犠牲にして自分が生き延びるか、という日々の選択である。

・食文化を共有することは、相手と向き合うことだ。

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