パリ旅行記 02 - 出国と入国と
50歳にして人生初の海外、しかもパリに現地6泊(10日間)の日程で旅行してきたので、自分の記録・記念として旅行記を綴ろうと思う。今回は出国するあたりまで。なかなか進まない連載である。
空港までどうやって行く?
取得した航空券はシンガポール航空(SQ)の、関空発~シンガポール(チャンギ空港)乗継~シャルル・ド・ゴール空港(CDG)行のものだった。まず関空まで行く手段として、電車・バス・自家用車・船が考えられたが、電車は時間がかかる&人混みに大きなスーツケースを抱えて突入するのは避けたかったのでパス。自家用車も時間がかかる上に運転で疲れるのも嫌だし、そもそもスーツケース4つ載せても人が4人乗れる車がなかった。船は神戸空港のある人工島から出ていて、選択肢として面白く思ったけれど電車の問題や車の問題が付いてくるので選べず、最終的にリムジンバスに乗ることにした。姫路発だと予約出来るので確実に乗れるがちょうど良い時間のバスが無かったので、やむなく三宮まで電車で移動して、そこからバスに乗ることに。三宮発は予約が出来ないけれど、そこまで混んでおらず問題なく乗ることが出来た。
国際線に乗るぞ
三宮から関空までは1時間程度。車内はWi-Fiもあって便利。色々調べ物などしている間に関空のターミナル1に着いた。過去に国内線で利用したことはあったが、国際線は初めてである。出国ロビーは結構混んでいて夏休みだからかと思ったが外国人の姿ばかりだった。アジア系を中心に、ヨーロッパ系も結構いる。インバウンドの高まりに加えて円安の影響が大きく出ている。昼食を摂りに飲食店街に行ってみると、ここも同様。まだ出国していないにも関わらず、既に海外にいるような雰囲気である。手荷物を預けに行くと、SQだけどJALスタッフがカウンターにいたので安心して預けて出国手続きへ向かう。まだ日本なのでスタッフは日本人だろうと思っていたら、自動化されていてそもそもスタッフがいなかった(機械の案内や誘導のスタッフはいたけど)。事前にチェックインして入手していた搭乗券とパスポートを読み取らせて、その後顔画像の撮影(認証?)があって、手続完了。ここで子どものうち1人がメガネの影響か、なかなか通過出来ない事態に。彼女は結局その後も事ある度に引っかかって可愛そうやら話のネタになるやら。
手続き完了後に免税店ゾーンがあることは知識として知っていたが、実際に行ってみてビックリした。ちょっと豪華すぎん? キラキラした化粧品&香水ゾーンに始まり、ブランド品が山ほどあって、最後に申し訳程度に日本土産や機内向けの飲食物などが置いてあった。差し当たって何も必要ないし興味もなかったので、眺めるだけ眺めて先に進む。最後は国内線と同様な手荷物検査&身体検査があって、後は飛行機に乗るだけとなった。
こんにちはSQ
しばらく待った後、搭乗に。SQの機材(航空機)は ボーイング 787-10 だった。
エコノミー席は3-3-3で座る、多分普通なタイプ。4人で並んで座ることは出来ないため、3人と1人に分かれる形で予約していた(僕が1人)。シートの大きさは国内線と大差ないか、気持ち広いかも?程度。ヘッドレストが可動式で便利だったのと、機内エンターテイメント設備が全席備わっていてよかった。充電はUSB(タイプA)が1つと、席と席の間にシンガポール型のACコンセント(Gタイプ? BFタイプ?)があった。後者は変換プラグを用意していなかったのでUSBポートのみ使用。エンタメは映画・音楽・テレビ・ゲーム等が利用出来るようだったので、観たことのない作品を探してみることにした。そうこうする間に離陸である。
長いフライト
離陸そのものやフライト中は国内線と基本的に変わりはなかった。ただひたすら長いことと、機内食が出ることを除いては。
今回シンガポールでトランジットするのだが、関空~チャンギは6時間半ほど、チャンギ~CDGは13時間ほどで、述べ約20時間のフライト時間だった。そこはまぁ覚悟の上だったのだけど、旅行の1ヶ月前に持病の腰痛が出てしまい、長時間のフライトに耐えられるかどうか実は微妙な状況だった。何とか間に合って&骨盤サポーターにも助けられ、無事に行って帰ってくることが出来たのだけど。機内では腰痛対策に加えてエコノミークラス症候群に陥らないためにも、こまめに身体を動かしたり、安全な状況では立ったり屈伸したりしていた。
機内食は、関空~チャンギ間では夕食が1回。チャンギ~CDGでは夕食?と朝食が各1回出た。前者では日本食っぽいメニューがあり、後者はシンガポールぽいメニュー。写真も撮ったけど機内ということもあり美味しそうに撮れなかった……食べたら美味しかったので問題ないです。
機内食でずっと不思議だったのは、このパック入りの水。最初は蕎麦をほぐすために使うのか? でも何か違うな?? と置いていたのだけど、次はペットボトルで出たので、ああこれ飲むんだ~と理解。その後の機内食でもパック入りの水が出ていた。クルーからも貰えるんだけどな……。次に不思議だったのが、小さなミルク。ポーションタイプと小袋タイプがあったけど、これも何に使うんだろうかと思案した。料理に入れるのも変なので、多分コーヒーに入れるんだろうということにした。機内食は基本的に量が多めで、子どもたちの分も僕のところに回ってきたりしていた。好きじゃないものが出てこなくて何よりだった。
エンタメは映画だけ楽しんだ。パリ特集みたいなのがあったので、(パリが少しだけ出てくる)『プラダを着た悪魔』とか、改めて『ぼっち・ざ・ろっく!』とかを観たっけ。関空からチャンギまでは食べたり観たりと割とバタバタしていて、すぐに着いた感じがする。チャンギではトランジット(乗継)に1時間しか余裕がなく、旅立つ前から「間に合うかな……チャンギ空港は広いらしいからヤバいかも……でも同じSQ乗継だから大丈夫なんじゃ……」と少々不安だったのだが、ターミナル間の移動もサクッと終わって全く問題なかった。どころか、乗継手続きが終わった後にトイレすらないエリアで搭乗を待つことになって、もうちょっとゆっくり入ったら良かったねと話す始末。帰りの時は反省を活かして、搭乗時間ギリギリまで手続きせず外にいることにしたのだけど。
翼よ、あれがパリの灯だ
チャンギ~CDG間のフライトは、その前の倍ぐらいの時間がかかる。今度の機材は ボーイング 777-300ER だったけど、基本的に違いはなかった。機内食が2回出たり、機内は消灯されて眠りやすくなったり眠れなかったり、映画を観ては寝落ちして最初から見直すのを何度か繰り返したりして時間を潰して、1万km以上飛んだ後に無事CDGに着いた。
チャンギでは空港から出ていないので実感は全くなかったが、ここは紛れもなく国外、フランス・パリである。(実質初めて嗅ぐ)海外の匂いは……特に何ということはなかった。周囲の様子も、関空から続く外国人ばかりの雰囲気のままで、ドキドキするようなこともなく。ただ、パリ五輪のインスタスポットみたいなのがあって、あぁパリに来たんだなぁと。
入国手続きは、関空と同様に自動化されていたので特にこれということもなく。誘導スタッフがフランスの人で、フランス語訛りの英語で案内していたので確かにここはフランスだと認識したぐらい。
そんなこんなで無事にパリに到着した我が家。7月26日、パリ暮らしの1日目である。