モノづくりができないからこそできる余白という価値創造。
こんにちは!
未来をつくる部の刑部です。
もう今年も1ヶ月を過ぎて、2月に入ってしまいましたが、、、
今年初noteになりますので、今年の抱負的な決意表明をしようかと思っています。
未来をつくる部の活動を始めてからの3年間、本当に色んな方の力を借りてチョキペタスはもちろん、様々なイベントや企画を運営・実施することができました。
僕自身、無我夢中で必死にやってきました。何せ全てが初めてのことですし、元はただの紙の営業マンですから。笑
ですが、おかげさまでチョキペタスをきっかけに多くのお声がけをいただくようになり、志を同じくして一緒にワクワクを育んでくれる仲間も沢山増えてきました。
未来をつくる部の本質
そんなこんなで、色んな実務が自分自身の手から離れていくことがきっかけだったり(ちょっぴり寂しい…笑)、色んな方に現状の活動やオモイ、今後の方向性を共有するにあたり、「本質って何だろう?」と突き詰めて考える必要がでてきたように思います。
以前のnoteでも少し書いたことがあるけど、「僕自身は何もできない。」とか、「何者でもない。」とかって、どうしたって思ってしまうことがある。これは紙屋というよりも、問屋という立場だったからこそ思うことなのかもしれない。そして、商品というものを販売してきたことに起因しているようにも思います。
なぜなら、ある商品やサービスが手に入ることが目的化してしまうことで、それ以外の価値提供(ここが僕たちの本質的な価値)に問屋である僕ら自身も注力しきれていないことがままあるからです。
そんな中間流通という立ち位置での限界や現状の憤りのようなものが、「未来をつくる部」を始めたきっかけではあります。
※活動当初のオモイは下記記事に掲載してます。
今、新しいプロジェクトを進めている中でさえも「僕に何ができるのか?」と考えてしまっているということは、その「本質」というところが言語化できずに、ぶれてしまっているのかもしれない。
会社の中では、色んな可能性を生み出していく立場の中で始めた「未来をつくる部」の活動。そしてその出会いの中で生まれた紙の遊園地プロジェクトは僕とアトリエヤマダの山田さんとで「楽しいことしましょう!」で始まったプロジェクト。
きっとその狭間で自分自身や「未来をつくる部」として、「どのようなことを目指していくのか?」そして「目指していきたいのか?」を明確にする必要性が出てきたのだと思う。
創業から受け継がれてきた「信は万事の元と為す」の本質。
とある方と話している時に、
「ビジネスは循環を生み出すことだよ。」
と教えてもらったことがあります。
それはきっと、来てくれた方や使ってくれた方が「楽しかった!」「すごく良かった!」と感じてくれて「家族や友人にも経験して欲しい!」を生み出したり、体験・体感した方達それぞれが、自分自身の生活の中で、また違った良い循環を生み出していくことなんだと思う。
僕は自分が楽しいと思えることから始めた活動なので、辛くとも全力で進めてこれたし、その楽しさを全力で色んな方に伝えてきました。だからこそ会社や色んな方に応援してもらえたのだと思う。
これからはそんな良い循環を、プロジェクトの中ではもちろんだけど、中庄としてや未来をつくる部としても、新たに生み出していかなきゃいけないのかもしれない。
それは楽しんでくれるこどもたちや親御さん、共感してくれるあらゆる企業さんやクリエイターさんにとっての心地の良い循環。
初代の中村庄八さんの時代もそうだったんじゃないのかなと、ふと思ったりもします。
江戸時代の話だから、どうだったのか全然分からないけど、きっと信頼できる仲間に囲まれて、信頼できる先のために、みんなが一生懸命になって心地の良い循環を生み出していたんじゃないかなと。
創業当時からのオモイである「信は万事の元と為す」の本質はそこにあるのかもしれない。
そして現在、自分自身の立場に置き換えて考えてみると、ビジョンである「日本橋の地に新たな創造拠点となる発信地をつくる!」に全てが詰まっているようにも思う。
プロジェクトを一緒に進めてくれているクリエイターさんやあらゆる作家さん、「素敵な活動ですね!」って共感してくる企業さん、「チョキペタスを楽しい!」といってくれるこどもたちや親御さんたちにとって楽しくて、安心してこれる場所を一緒につくること。
そんな日本橋の地で生まれた心地の良い循環を全国各地に波及させていきたい。
会社の中でこそできる「顔の見える」挑戦。
僕は作家でもなければ、アーティストでもない、デザイナーでもなければ、プロモーションや企画職でもない。
それでも、紙の可能性を信じて、こどもたちと一緒にワクワク空間をつくることに全力を尽くしてここまでやってきました。
そして、これから先も紙屋としてはもちろん、問屋としての新しい可能性に熱量を持ち続けていきたい。紙屋だから、問屋だから「これはしちゃいけない」とか、「できない」なんてことは絶対にないと思う。
会社の中で、新しい可能性に挑戦している人達は世の中に沢山います。組織の中では孤独を感じるし、この先どうなるかわからない不安感でいっぱいだったりします。
この活動を通じて、そういった方々とも沢山出会い、沢山勇気をもらいました。ある方には「ここの場所に来るとなんか安心します!」と言っていただき、心の底がとても温かい気持ちになったことを覚えています。
そんな方々の実現していきたいことを、信頼できる仲間と一緒になって、実現可能なカタチにできるよう挑戦していきたい。
テクノロジーの進化とともに、機能的な付加価値を失った紙。その紙というアナログ的な存在を240年間扱ってきた身として、便利になってしまった世の中だからこそ、手触り感があり、質量性のある存在の大切さや、そこに込められた目に見えない価値を再定義していきたい。
これは紙という存在だけの話ではなく、人だからこそ味わえる体験や体感的な「人とモノ」や「人と人」との間に存在する心地の良い循環という価値の追求なのかもしれません。
僕自身は会社の中だからこそできることを、この3年間とっても大切にしてきました。それはそれは居心地が良かったし、ある意味で少し逃げていた部分もあったのかもしれません。
未来をつくる部として、日本橋や世の中に何を実現していきたいのか?
どうやって可能性を広げていくのかを明確化するためにも、これからは会社の中の個人としての考えやオモイをもっと伝えていきたい。そのためのチャレンジをしていきたい。
やっていることにもっと自信を持てるように、そして未来への責任を全うするために。
これからも宜しくお願いいたします。
中庄株式会社
未来をつくる部
刑部渉