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砂糖を捨てたパティシエのケーキ【桃とヨーグルトのタルト】

こんにちは。家の砂糖とみりんを捨てたパティシエのライオツです。

砂糖、小麦粉、生クリームを使わずに桃のタルトを作ってみました。

お砂糖を否定しているわけではなく、今の自分は砂糖以外の甘味を楽しみたいお年頃なのです。(それが40歳!)
今回は自分の誕生日ケーキなので、盛大に試作を楽しんでおります。

今回1番のお気に入りは、この豆腐クリームです。
生クリームのようにこれだけしっかり絞れたら、デコレーションの幅が一気に広がりますから、乞うご期待です。



水切り祭り

木綿豆腐

仕上げのクリーム用に木綿豆腐の水切りをします。
レンジでチンすると早いですが、加熱しないほうが軽いクリームになるので、
重石で水切りします。(なんでも良いですが、今回は水で)

3時間ほどで良いと思いますが、前日に水切りしておく方が楽です。

無糖ヨーグルト

塩麹をヨーグルトの量の1%入れて混ぜてから水切りするとちょっとチーズっぽくなるのでデザートにお勧め。

今回は以前仕込んだレモンの塩麹。
ヨーグルトが400gなので、塩麹4gです。(昔は450gだったのになぁ)


タルト土台

クッキー生地を作る時のバターの硬さ


好みなので失敗はないですが、基本的には粘土のように形が自在に作れる硬さです。 柔らかい方が卵を混ぜるときに分離せず失敗しずらいメリットがあります。
ただバターは冷蔵庫で冷やしても、一度溶けた固さまですぐに戻ってしまうので、後々扱い辛くもなりますので、夏場はご注意を。

形(角など)をしっかり残したい、バターの風味を強く出したいのであれば、より固く冷たいバターをフードプロセッサーで手早く混ぜます。 私はこの冷たいバターを使う方が好みです。

デーツで作るクッキー生地

バター 120g
デーツペースト 76g
全卵 50g
アーモンドプードル 44g
米粉 180g

それでは、お気に入りのデーツペースト使って、タルトの土台(クッキー生地)を作っていきたいと思います。
まずデーツペーストの使い方ですが、卵白と粉糖を練ったマジパンを使ったことがある方はそれに近い感じです。
デーツペーストのむき方がどこで向けばいいかわからないので、結局ナイフで開けました。
デーツペーストですが、卵白と粉糖を練ったマジパンを使ったことがある方は
それに近い感じです。
硬いので最初にバターを練り混ぜて伸ばしていく感じに似ています。ですが、フードプロセッサーで混ぜてみましたがなかなか混ざりません。
塊がなくなって滑らかな状態にはならないので、裏漉してみます。
だいぶ馴染んできれいになったんですけど、(写真取り忘れた)この量を裏漉しするのは大変すぎるのでもう辞めます。
諦めてこのまま使おうと思います。
卵を3回くらいに分けて混ぜていきます。
ボウルの中心をぐるぐると底に押し付ける感じで乳化させていきます。

あまり空気を入れたくないので、ゴムべらで混ぜてるといいです。空気が入りすぎると、クッキー生地割れやすくなります。

サクサク感を出すためにアーモンドプードルを入れます。
そして米粉を入れます。
最初に下から持ち上げるように混ぜてしまうと粉が飛び散ってしまうので、
切るように混ぜてから押し付けてねり合わせる感じです。
デーツの塊が大きければ練り混ぜますが、まぁどうせ残りますね。


米粉は家でお菓子を作るなら米粉は振るわなくていいところが本当に便利だなぁと思います。

米粉だとグルテンが出ないので、練りすぎの心配もなく、休ませる時間も短くすぐに使えます。(小麦粉の生地だと2時間くらい冷蔵庫で休ませます)

夏場は生地の温度が高くなりやすいので冷やす方が使いやすいのと、米粉が水分を吸収する時間も欲しいので、30 分以上は冷蔵で休ませるといいです。

ラップを長方形になるように包み、麺棒で伸ばして生地をラップの形に入れ込みます。

ラップに包むときに厚みが均一でないと、冷え方や生地の状態にムラができてしまいます。
この時の形が四角だと冷蔵庫の中がスッキリするので、お店ならちゃんと長方形に整えてから冷やしている人の方が好かれます。

冷蔵庫に入れて冷やしておきます。

先程のクッキー生地を麺棒で伸ばします。
家ではクッキングシートなどをに挟んむと良いと思います。
今日はタルト型をちょっとどこにしまったか忘れちゃったので、
セルクルで焼きます。底をセルクルのサイズで抜きます。

このメッシュになってるオーブンシートはシルパンと言って、蒸気を適度に抜きながら焼けるので、クッキー生地を焼くのに向いています。

側面は幅を揃えて棒状にカットしてから貼り付けルことで、タルトの側面の高さを一定にします。

製菓用の米粉だともう少し扱いやすいのですが、今回は業務スーパーの米粉で作っています。ふんわりしたスポンジ生地じゃなければ、じゅうぶんなのですが、少しキメが荒い感じです。(ミズホチカラなど製菓用の米粉だともう少し扱いやすいのですが、日常使いするにはお高いのでまたの機会に)

ただやっぱり生地のつながりが弱くてボロボロになったので、
もう力ずくで入れてきました。
空焼き用にクッキングシートを煮ものの落とし蓋のように切っていきます。
クッキングシートを敷いてタルトストーンを置いてからオーブンで焼きます。
家庭用のオーブンの鉄板って平らじゃないですよね。
お肉を焼いたときに脂が周りに流れてくれるように真ん中が高くなっているものがあるので、私はよく裏側を使っております。
焼きすぎました。色が濃いです。ちょっと苦かったです。
残った生地でいろいろクッキーを焼いてみましたが、
ほんとこれぐらいの焼き色が理想です。

ヨーグルトクリーム

ヨーグルト 400g →水切り後 180g
粉ゼラチン 6g
水 24g
絹ごし豆腐 60g
甘麹(濃縮甘酒) 100g

今回は自家製のドライフルーツ甘酒を使っています。
(固そうな見た目ですがそれは冷凍保存していたから)

タルト中に入れるヨーグルトクリームを作っていきます。

ゼラチン6gに4倍(24g)の水を入れてふやかします。
塩麹入れて水切りしておいたヨーグルトを量ります。今回は180gでした。
(160g〜200gの間が理想。)
別の容器に甘酒と絹ごし豆腐を量ります。甘酒と豆腐が冷たければ、レンジで20秒ほど温め、常温に戻します。

ゼラチンをレンジで温めて溶かします(600w20秒)。

甘酒、豆腐、ゼラチンをハンドブレンダーで混ぜて滑らかにします。
水切りヨーグルトと合わせて、ホイッパーで混ぜ合わせます。

ヨーグルトを使い切りたければ、増減した分は豆腐の量で調整してくださいね。


桃も切ります。タルトからはみ出ないように、2cm角以内のサイズに切ります。

実は中に入れるの忘れて先にクリームを流しちゃったので、1回取りました。

桃をごろごろと入れて、クリームを流し、スプーンの背でタプタプします。


余ったヨーグルトクリームのアレンジ

これ紅茶を入れたらもっとおいしいんじゃないかと思ったので、残ったクリームは紅茶アレンジ。

桃と相性の良いアールグレイの茶葉をミキサーで細かくして合わせました。
ティーパックを開けて茶葉をそのまま入れるレシピもありますが、
口の中に残るので、粉砕して茶漉してふるってから入れるのがオススメです。
カットした桃と一緒にグラスへ。

次回はこちらをメインに作りたいと思います。

豆腐クリーム

水切りした木綿豆腐:2
市販の焼き芋:1

今回は木綿豆腐 350g →水切り後 200g使用
焼き芋100g

本来は3時間位でいけると思ったら撮影が次の日になっちゃったので、
一晩水切りした木綿豆腐。
こちらもgを量って、その半量の焼き芋(皮をむいたもの)を入れてハンドブレンダーにかけます。押しつぶすような感じで混ぜ合わせます。

ハンドミキサーで作る場合は、飛び散らないように深めのボウルに入れて滑らかになるまで混ぜます。

おおお、しっかりしているし濃厚で美味しい。
材料ふたつでなんて簡単!甘さは焼き芋の量で調整もできます。
アンティークなクリーム色もいいじゃないか、と自画自賛。

今まで生クリームの代わりになるもの探していたのですが、ヨーグルトや豆腐をクリームにしたものがどれもゆるくて、かといってゼラチン入れると扱いづらいし、ちょうどいい硬さでおいしいクリームを作れないものかなと思っておりました。

ココアや抹茶のアレンジも出来ますし、今後の定番になりそうです。

このクリームは豆腐好きの方にオススメです。
木綿豆腐なのでしっかり味がしますし、むしろせっかくなら自分のお気に入りのお豆腐をクリームにして楽しめる方にオススメです。

仕上げ


今回は福島県産の「おどろき」と言う品種の桃をいただきました。
驚くほど大きくて硬いと言うのが売りの桃です。
焼いておいしい桃なのですが、そのままでもじゅうぶん美味しかったので、タルトにして堪能しました。

桃のデザートの場合は変色するのでシロップで煮てコンポートにすることが多いのですが、
家で作ってすぐ食べるなら、フレッシュなままでいただけるのが嬉しいところ。
残りの桃を7mm角にカットし、甘酒(甘糀か濃縮甘酒)絡めます。
ヨーグルトクリームが冷え固まったらデコレーションです。
クリームがしっかり絞れて嬉しい。
桃が大きいとタルトの切るときに崩れて大変なので、細かく切っておく。
濃度のある甘酒で和えておくのと、可愛く仕上がるのにストレスフリーです。
桃で埋めていくー
上にもクリームちょこん。
我が家のミントが猛暑で完全に枯れて、ここぞと言う時に使えなくなってしまったので
今回はタイムを買ってきました。
長いタイムはちょっと浮かせたり柔らかい蔦のように飾ると可愛いですよ。

実食


ヨーグルトプリンのような感じでまさに夏のタルト。

今回は桃に合わせてヨーグルトを使いました。チーズ感をもっと出せそうなので、次回はレアチーズよりのスイーツを試してみたいと思います。

デーツのクッキー生地はさつまいものような甘味とほっこり感があるので、いろんな食材に合いそうです。


余った豆腐クリームのアレンジ


豆腐クリームは残ったら
クリームの半量の甘酒を入れてぜひ冷凍してください。
(うちは甘酒を冷凍庫で保存してます)
よく混ぜてバットに流すか、ジップロックに入れて、冷凍庫で凍らせます。
絶品の豆腐アイスが出来上がるので最後まで楽しめます。

結び


最後までご拝読いただきありがとうございました。
なんとか完成したものの、途中何度も子供のひっくり返したご飯を片付けたり、こぼした牛乳を拭いたり、謎に床がびしょ濡れだったり、そんな我が家です。困難は違えど、皆様いつもお疲れ様です。

どうぞ美味しい時間を過ごせますように。





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キッチンにいるライオツ
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