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36. 生物学の魅力と南房総の自然

皆さんはじめまして。
千葉大学理学部生物学科4年、ミライノラボ学生研究員の奥山です。
初めてのnote執筆ということで、温かい目で読んで頂けると幸いです。

最近急に寒くなってきましたね。
東北出身の私ですが寒さにはめっぽう弱く、今もこたつにこもりながらnoteを執筆しております。
こたつの温もりは地元を彷彿とさせ、どこか懐かしい気持ちにしてくれます。
私の地元は辺り一面が山に囲まれた田舎でした。自然豊かな土地で育った私は生き物への興味・関心が尽きないまま大人になり、今でも大学で生物を学んでいます。

今回は、私が思う生物学の魅力や、教育実習を通して感じた教育現場における課題についてお話した上で、これまでに私が行ってきた南房総での活動を一部ご紹介させて頂きます。

生物学の魅力と教育

生物を学ぶ楽しさは人それぞれかと思いますが、私がこの学問に魅せられた一番の要因は生活に身近である点です。

生物の授業を受ける前と受けた後では、世界が違って感じることがよくあります。
「ヘビに睨まれたカエル」が動かなくなる本当の理由も説明できるようになるのです。

こういったアウトプットの機会は、勉強の楽しさを感じさせるとともに新たな興味や疑問を生じさせ、さらなる学びの発展に貢献します。

しかしながら、このような生物学の魅力を差し置いて、実際の教育現場では学習の場が机の上に固定化されているように感じます。

外に出て、目で見て手で触れるといった機会は、教科書暗記型の学習スタイルに取って代わられているのです。

こうした状況の中で、身近に感じられたはずの生物学は、生活からかけ離れた小難しい学問へと変わってしまいました。

今年の春、私は教育実習生として母校で生物の授業を担当してきました。
驚いたのは教科書の厚さと文字の小ささです。
教師として限られたコマ数で膨大な範囲を指導する必要があり、結局知識をインプットするだけの授業にとどまってしまいました。

学校教育に代わって、生物学の本来の魅力を伝えたい。
そして、子どもたちに原体験となるような機会を与えたいという思いから、南房総の活動に携わるようになりました。

学生との交流

今年の夏休み、地元の中学生が大房岬自然の家で自然体験を行う機会があり、私もスタッフとしてこれに同行させて頂きました。

コーステアリングでは、ウェットスーツとライフジャケットを着用し真夏の海に飛び込みます。
最初は怖がっていた生徒たちもすぐに慣れて、海の中を泳ぐ魚に夢中になってみたり、仰向けに浮かんで波に揺られてみたりと、南房総の雄大な自然を満喫しているようでした。

コーステアリング

ビーチコーミングでは、ゴミを拾い砂浜を清掃するとともに、漂流物の特徴から進行中あるいは将来起こるであろう環境問題について議論します。
ネットやテレビで聞くような話とは違い、実際に身近な海で目の当たりにした問題が題材ということもあって、生徒たちが他人事ではなく真剣に問題と向き合っていた姿が印象的です。

ビーチコーミング

どれをとっても日常では経験できないものばかりで、中学生のうちにこうした原体験に出会える生徒たちを非常にうらやましく思いました。
また、こうした機会が都会や田舎に限らず、すべての子どもたちに平等に与えられるべきだと感じました。

実際に大学で生物を専攻している友達には、幼少期の頃に原体験となるような経験をしていた学生が多く、体験型学習という教育の重要性がうかがえます。

今後の展開

お話した通り南房総には雄大な自然が広がっており、都心からのアクセスも良く、フィールドワークにうってつけの場所です。
つい先日も、東京から移住を検討している方々に里山を案内する機会がありました。
円滑なガイドとはいかず、私自身の勉強不足を痛感しましたが、同時に確かな手応えも感じました。

最終的には、座学と体験型学習を交互に行うような生物に特化した学習塾をプロデュースしたいと考えています。

夢の実現に向けて、これからも頑張ります!
拙い文章でしたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

参考文献

『先に動くと振り!?「ヘビににらまれたカエル」実は高度な戦術だった』
https://www.fnn.jp/articles/-/31744

『大房岬自然の家』
http://taibusa.jp/


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