樹で完熟したトマトがおいしい理由は? (農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日はうま味成分の話。
人間が「旨い!」と感じる成分は主にグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸です。 グルタミン酸はタンパク質を構成する20種類のアミノ酸の中の一つでイノシン酸、グアニル酸は核酸に分類されます。 グルタミン酸は、多くの食品に含まれており、イノシン酸は肉や魚に多く含まれています。 かつおぶしはイノシン酸を多く含む代表的な食品です。
身近でわかりやすいところでいえば「味の素」のの主な原材料は、グルタミン酸ナトリウムです。そしてトマトの主なうま味成分もグルタミン酸です。
特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンターのサイトによると、トマトにはグルタミン酸がたくさん含まれていますが、それは熟すにつれてグルタミン酸の量が増えるとのことです。
だから樹上完熟のトマトはおいしいのですね!
一方、一般のスーパーマーケットに並んでいる多くのトマトは市場出荷のもので、生産者→JA→卸売業→仲卸→小売業 という流通する時間も考えて、トマトは少し青い段階で収穫されます。
生産者である農家の方もおいしいものを作りたいので赤くなってから出荷したいのですが、流通する時間を考えるとどうしても青い段階で出荷せざるを得ないのが現状です。ですからトマト内部でグルタミン酸がたくさん生成される前に収穫してしまっているケースが多いです。
そう考えると畑で真っ赤になった樹上完熟トマトがおいしいという理由がわかりますよね!
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