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ストーリーが大事

最近中田あっちゃんのyoutube大学を見ながらスマホでパズルゲームをするのが日課になっている。

 

パズルゲームでは同じ色のブロックを繋げて消す。たくさん繋げて一気に消すと気持ち良い。あの高揚感はなんだろう。まだ見ぬ最高得点を目指して単純作業をやり続ける。

恐らく中国製の、デフォルトでインストールされていたアプリのゲームを、気づけば3時間くらいずっとやっている。

朝から晩までパチスロの台に座る人の気持ちが分かる気がする。対象が無料で良かった。

 

パズルゲームをしながら、耳と脳の半分はあっちゃんのyoutube大学を聞く。

三国志での関羽の人柄に惚れ、サピエンス全史の認知革命におけるイデオロギーの時代に気づきを得て、ヒトラーとチャップリンの運命的な交差を知り、いつかテレビで見た老年のチャップリンの笑顔、孤独に死んだヒトラーとその家族の思いを想像して胸が苦しくなったりする。

 

朝から晩まで仕事をして帰ってきて一人、ベッドに入り寝付くまでのこの過ごし方が好きだ。

 

脳半分で垂れ流しに聞いている情報なんてロクな蓄積にはならないし、惰性でやってるパズルゲームって何の意味があるんだろうか。

意味を求めてはいけない。私がその時間の過ごし方をなぜ欲しているのか、その背景に目を向けてみよう。

 

何も学びにならないパズルゲームをしながら、ちょっとでもタメになる行為をしようと中田あっちゃんのyoutube大学を聞くこの健気さ。

いや待てよ。グダグダの時間を過ごしたいが無為である背徳感が故のyoutube大学なのか?

 

そうでもない。

普通に面白いもん。

あっちゃんって本当にすごいよね。

彼は基本的にそのテーマについて書かれた本をベースに解説するのだが、「ストーリー」になっているのでめちゃくちゃ分かりやすい。

彼の説明のわかりやすさは、繋がりが明確で、ストーリーとしてスッと入ってくるところにあるんだ。

 

学生時代、世界史は苦手だった。無理やり暗記してテストを受けたら忘れるタイプだった。

歴史の繋がりをストーリーとして意識しておらず、ぶつ切りで理解しようとしていたからだ。

 

ストーリーとして入ってきた情報は忘れにくい。

私の兄は子供のころから暗記が苦手なのだが、逆に、知っていることは深く理解している。

彼は、何か言葉を覚える時には、その語源や背景、付帯知識なども調べるそうだ。そうでないと覚えられないから。

ストーリーとして覚えるから、忘れないし、人に説明できるレベルで理解している。

 

仕事をしていると、いかにストーリーが大事かを痛感する。

顧客に、上司に、部下に、他部署の人に動いてもらうためには、自分が思ったことをそのままぶつけても意味がない。

都度ストーリーを作り、どのタイミングでどのように伝えるのかを考えて、演出する。

演出がうまくいった時、それは気持ち良い。ピースがはまった感覚というか、物事が有機的になる感覚というか…

一人ではなく、誰かと一緒に何かをやる醍醐味だと感じる。

 

そうか。仕事ではなかなかストーリーが伝わらず、ちぐはぐになることばっかりだから、

あっちゃんの話でドンピシャと繋がることに、一種のカタルシスを覚えているんだ。

パズルゲームでブロックをたくさん繋げて消す爽快感のように。

 

仕事終わりの疲れた夜、こうして自分に何かを補っているんだな。

 

話が逸れたが、とにもかくにも、

あっちゃんはすごい、ということで。

 

 

 

 

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