8年前のたった1本の記事をお守りに、ワーママを続けているんだよ
不安いっぱいのワーママ生活のお守りは8年前の記事
1歳の息子を育てながら、OL生活を始めてもうすぐ1か月。産前からおひとり様フリーランスでスタイリストをしていたけれど、心機一転。電車通勤をして会社へ行き、保育園に寄って、帰宅してから家事と育児をこなすザ・ワーママライフを始めました。
スタイリスト業は土日や仕事帰りにレッスンを行い、さらに月1~2回は副業で友人の会社の事務をして、たまにライターの仕事も受け、ダブルどころかクワトロワーク(そんな言葉、ある?)。
会計処理が立て込む月末に至っては、結果的にフルタイムを超えて一日10時間くらい働いているかもしれない…。まぁきっと好きなんですよね、働くことが。
さて、そんなワーママライフをこなす中で、私が心の支えにしている記事がありまして。大好きな北欧暮らしの雑貨店さんの読み物。
篠田真貴子さんという、当時「ほぼ日」の糸井重里さん率いる東京糸井重里事務所でCFOを務められている方のインタビュー記事です。
ふと気づいて一昨日調べたら、なんと8年も前の記事でした…!
記事をブックマークしていたのですが、記事そのものには日付けしか書いてなかったんですよね。当時は28歳で、もちろん息子はこの世におりません。
人生白旗モードだった地方住まいの20代
8年前はまだ地元で働いており、元夫との結婚が決まった時期でしょうか。「30歳になるまでに子ども欲しいかな〜。」くらいの感覚で、結婚の先まではぼんやりとしか考えていませんでした。
そんな状況でなぜこの記事が心に引っかかったのかはわかりません。ただ、私の頭にすごく残っていたのは篠田さんの「環境を嘆くより、まずは働き方を自分で決めなさい」ということ。正直なところ「そんなことできるの?」というのが本音でした。
新卒で勤めた会社をメンタル不良で一年で辞め、東京から愛知県の片田舎にある地元へひっそり出戻った私。名古屋から車で1時間半、見渡す限りのたんぼに囲まれ、求人の数の少なさにびっくりしました。リ○ナビなどで検索すると本当に数件しか出てこない(笑)。子どもを産んだら退職はマスト、小学校へ上がったら時給1000円以下のパートに出るのが関の山。
限られた選択肢しかない中で”こっちのがマシ”で”仕方なく”選んだのが当時の職場でした。「そんなこと言ってもさ〜!この人学歴すごいしさ〜!東京はたくさん求人があるからそんなこと言えるんだよ〜!」今から考えると人生に対して無責任というか、常に白旗をあげている状態ですね…!
でも、もし本当に、自分で自分の働き方を、人生を、選べるならどうしたいんだろう?今まで考えたこともなかったけれど、そんな気持ちが芽生えたのは確かにこの記事がきっかけです。
8年前と今で変わったことと変わらぬこと
さて、8年後。紆余曲折を経て私は離婚し、フリーランスになり、再婚し、子供が生まれ、母になりました。副業時代から数えるとスタイリスト業を始めて6年。少し飽きが出てきたのが本音です。その心の声に従って、3年ぶりにOLを始めています。
転職するにあたって基準にしたのが、この記事にもある「保育園と職場と自宅を30分圏内にまとめること」「手段を増やすこと」「不機嫌にならないためにお金を惜しまないこと」。幸いアドバイス通り都心に住んでいたこともあり、転職先もかなり幅広く選べました。
とはいえ保育園までワンメーターだけタクシーに乗ったり、家事家電を購入したりといったタイミングでは、わかっていても少し怯みます。そんな時にサラッと書いてある「お金は借りれるけれど時間は借りれない」という言葉に背中を押してもらったこともありました。夫は息子がお風呂に入るまでの2時間だけ飲み会に参加するなど「スキマ社交」を実践中です。
もちろん、8年経って今と違うなぁと感じることもあります。例えば我が家は子どもの体調不良時はコールドクターなどの訪問医療を利用しています。近所の病院が閉まった夜中でも利用でき、さらに他の患者と会わないので病気をもらいにくいといったメリットも。少しずつ世の中はいい方へ進んでいる、そう信じたいです。
正解のない人生に、心の支えをたくさん携えて生きていこうね
今、勤め先の会社ではアルバイトで短時間で働いています。時々、もっと積極的に仕事に関わって領域を広げた方がいいのか、それともただのアルバイトだから言われたことだけこなしていればいいのか、迷うことがあるんですよね。
でも、篠田さんがおっしゃるように正解は一つじゃない。私がどうしたいか、どうなりたいか。それに求めるものや正解が途中で変わってもいいんじゃないか、と私は思っています。
人生は思うようにならないことも多いもんね。ただ、だからこそ面白いのよ。離婚も起業も全く想定しなかったけれど、今の夫に出会えて、息子が生まれた。子どもを持つことはリスクが増えることでもあるけれど、ひとりでいたとて別のリスクが生まれるだけの話じゃない?
今回このnoteを書くにあたって調べてみたら、篠田さんはすでにほぼ日を卒業されておりご自身の事業を興されているようです。グレイヘアがとても素敵!女性の仕事とキャリアに関する著書(訳書?)も何冊か出てきたので読んでみようと思います。
こうやってたった一本、わずか数千文字の言葉の羅列に、2度のオリンピックを超えてなお支えられている私。私も誰かの心に小さな火を灯すような仕事が、人生でたった一つもできたらいいなと思っています。
心の支えはなんぼあってもええですからね!!!!あ、せっかくだから8年越しにこの記事の感想を送ってみようかなぁと思っています。(”感想を送る”ボタンがあることに一昨日気づきました。笑)
篠田さん、北欧暮らしの雑貨店の皆さま、スタッフ長谷川さんへ、心からの感謝を込めて。
それでは、また🎀