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フリーランスから会社員へ。理想を下げても、夢を手放しても、ちゃんと幸せだから大丈夫
パーソナルスタイリストを名乗り始めて6年、フリーランスになって4年、法人を作って3年。この春をもって法人を休眠し、一区切りをつけるべく準備を始めています。
理想があって、夢があって、始めた自分のビジネス。フリーランスになりました!こんなに自由になりました!というnoteはよく見かけるけれど、辞めましたパターンは少ないよね。
終わりを迎えようとしている今の気持ちを残しておくために、今こうして書き綴っています。
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30歳、こんなはずじゃなかった!からフリーランスの道へ
起業しようと思ったのは30歳の頃。
一度目の結婚をして元夫の転勤とともに上京し、契約社員で事務の仕事をしていました。きっかけは、ありがちだけど30代という大台に乗ったにもかかわらず「なんか、思ってたんと違う…。」と感じたことです。
新卒とほぼ変わらない給料、大してやりがいのない単純な事務作業、死んだ魚のような目をして働く上司や同僚。
そこから一歩でも抜け出したくて、当時流行り始めたアメブロ(アメーバブログ)を使ったスタイリストの仕事を始めました。
なぜそうしたかは単純で、服が好きだったこと、まだ骨格診断やパーソナルカラーがメジャーではなかったので参入余地がありそうだったからです。
上記も含めて「ここなら勝てる」と確信がありました。講座を受けているとおしゃれで美人な人はたくさんいたけど話がフワッとしていたり、パソコンが著しく苦手だったりと、ビジネス感覚がない人多いのも印象的でした。えらいすんません。
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ビジネスの面白さにハマり、ハマりすぎて離婚した厄年
もちろんすぐに上手くいったわけではありません。集客サイトを使ったり、自分でLPを作ったり、やればやるだけ結果が出るのが面白かった。
会社員の仕事と並行しているので睡眠時間を削るのは大変だったけれど、それでも目に見えて成果が上がるのでどんどんのめり込んでいった感じ。
そうこうしているうちに勤め先が事業閉鎖することになり退職。同時期に元夫から「自分はこんなに大変な思いをして働いているのに、(私が)好きなことで楽に楽しそうに働いていて嫌だった」というやっかみ100000%の理由とともに離婚することとなりました。(離婚の理由はそれだけではないのだけれども)厄年おっかない…。
退職、離婚とやっぱり人間関係でそれなりにストレスフルな出来事が重なったこともあり「しばらく一人がいい….」となんとなくフリーランスを選択。
コロナ禍、再婚、出産とライフイベントをこなしながら、なんとなくここまで続けてきました。
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フリーランスを辞めようと思ったきっかけと、二の足を踏んでいた理由
さて、ほなそのままスタイリストを続いていたらええんちゃう?と思うところですが、実は3年くらい前から「いつかは辞めたい」と密かに感じていました。
1つめの理由は、スタイリストとして叶えたいことをあらかた叶えてしまったこと。雑誌にスタイリストとして載ること、ファッションブランドの展示会に呼ばれること、自分だけのサロンを持つこと。
2つ目は、自分が成長できていないと感じたこと。これはフリーランスあるあるですね。売り上げが上がる=成長ではありません。フリーランスは動かなきゃ収入なくなる!という切迫感はありますが、それと成長は紐付かないです。
ひとりでやるのが基本のしがない中小企業にキャパ以上の仕事は来ません。成長したいなら会社というでかい船・早い船に乗るのが一番成長できます。初心者の手漕ぎボートはめちゃくちゃ無力です。
逆にワークライフバランスを優先したい、効率よく稼ぎたい、とにかく楽しく仕事したいならフリーランスがいいんじゃないかな。
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他にも整形ブーム、異様なルッキズムの盛り上がりなどいくつか理由はあるのですが、それでもすぐに辞めなかったのは「次に何をやるか」が決まらなかったから。デザインをかじってみたり、プログラミングスクールの体験に行ったりはしたのですがイマイチしっくりこない。
でも、2023年の夏頃から体調を崩すことが増えたこと、たまたま夫が転職活動を始めたタイミングだったこともあり「そうか、とりあえず一旦就職したらええやん!」と思い立ちました。安直。
求人サイトを使って4社ほど面接を受け、今はスタートアップの中小企業専門投資会社で総務・ライティングの仕事をバイトでしています。
理想じゃなくても目標がなくても、それでも楽しく生きていけるよ
スタイリストを目指し始めた30歳くらいの頃は、とにかく理想を叶えたくて、不満足な今から抜け出したくて、毎日必死に追いかけていた。努力したら夢は叶う、現実は変わる、そんな高揚感もあったと思う。
でも、今思うのは、理想を追いかけるのはめちゃくちゃ苦しかったなと。
だって理想や目標がある限りそれを叶えられていない今を、否定し続けなくちゃいけないから。
その苦しさから目をつむるにはとにかく早くゴールに辿り着くっきゃない。爆速で駆け抜けるしかないんじゃない?
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じゃあ、今の私を肯定しながら変わることってできるんだろうか?
これは正直なところ"わからない"です。私はつい「もっとこうなったらいいのに=できていない自分を否定してしまう」というロジックに結びついてしまうんですよね。長年の思考の癖だなぁと感じます。
ただ、ひとつだけ今わかるのは、理想がなくても案外毎日は楽しいよってこと。
何の役にも立たない趣味の小説を読み、ちょっと下品な歌詞の音楽を聴き、やばーい太るかもーって言いながらラーメンを食べる。本音は少しだけ物足りなさを感じるけど、穏やかで愛しい毎日です。
6年前の私へ。あなたの憧れはちゃんと叶いましたよ。残念ながら、今はその理想から離れています。がっかりしますか?でも、夢を追わず今いる場所でどっしり根を張るのも案外悪くないですよ。
ちゃんと幸せに生きているので、どうか安心してくださいね。
それでは、また🌿