021.【いい人】が、つらくて苦しい理由
「いい人」を続けていると苦しくなる理由
「いい人」として振る舞うことは、一見すると素晴らしい美徳のように思えます。他人の期待に応え、誰かを喜ばせることで、周囲から評価されることを喜びとする方も多く、とても素晴らしい生き方としてとらえることができます。
しかし、過剰に「いい人」であろうとすることは、
・いまはよくてもあとで裏切られたり
・不満がたまって後から爆発してしまったり
自分の感情を抑え込むことによって、心や体に負担をかけることがあったり、わたし達の現実世界にも同じように色々なトラブルがおこりがちに。
この記事では、「いい人」を続けることがなぜ苦しくなるのか、その理由となりそうなことをもう少しだけ掘り下げていきます。
そして、心の中で思っている出来事が引き寄せられると言われるメカニズムとヒントも少し触れてみます。ぜひ最後まで読んでみてください。
1. 自分の本音を押し殺してしまうから
「いい人」であるためには、他人を優先し、自分の感情や欲求を後回しにすることが多くなります。しかし、それが繰り返されると、自分の本当の気持ちを表現する場がなくなり、心の中にフラストレーションが溜まっていきます。
例：
「本当は断りたいのに、断れない」
「助けてほしいのに、迷惑をかけたくないから言えない」
「仲良くしておかないと」
「ここは譲って」
「ゆるさなきゃ」
こんなふうに自分の感情を押し殺していく状況が続くと、自己否定感や無力感が強まり、次第に心が疲弊してしまいます。
2. 他人の期待に振り回されるから
「いい人」でいることに固執すると、他人の期待を優先しすぎて、自分の人生を生きられなくなります。どれだけ頑張っても、すべて相手の望みに応えるのは不可能ですよね。その結果、疲弊（ひへい）してしまったり「自分は足りない」と感じるようになり、自己価値感が低下することがあります。
例：
職場で「いつも頼れる人」でいなければならないと感じる。
家庭で「完璧な親」「完璧なパートナー」であろうとする。
これが長く続くと、疲れ果てて「燃え尽き」状態に陥ることもあります。
3. 自分を後回しにすると「自分のほんとうの気持ちがわからなくなる」
「いい人」でいると、自分の欲求や感情よりも他人のニーズを優先する癖がつきます。この状態が続くと、自分が本当に何を求めているのか分からなくなります。自己喪失感に陥ることがあります。
サイン：
自分の感情が分からない
自分の本音が分からない
「何をしても楽しくない」と感じる。
自分が本当にやりたいことが分からなくなる。
自分を後回しにすることで得られる一時的な満足感の代償は、心の深い部分での虚しさを覚えるようになります。
4. 偽りの自分を演じることが苦痛になるから
「いい人」でいるためには、時に本当の自分を隠し、周囲に「作られた自分」を見せる必要があります。この「偽りの自分」を演じることが、長期間にわたると非常にストレスフルになります。
例：
悲しいのに「大丈夫」と笑顔を作る。
腹が立っているのに「気にしてないよ」と言う。
本来の感情を抑え続けることは、エネルギーを消耗させる行為であり、結果的に心のバランスを崩す原因になります。
5. 「いい人」であることをやめられなくなるから
「いい人」でいることで周囲からの評価や承認を得られるため、それを手放すことに恐怖を感じる場合があります。「嫌われたくない」「評価が下がったらどうしよう」という不安が、さらに「いい人」を続ける原因になります。
例：
周囲から「頼りになる」と言われることで自分の価値を確認する。
誰かに嫌われることを極端に恐れる。
この状態では、自分の価値が他人の評価に依存してしまい、本当の自己肯定感を得るのが難しくなります。
「いい人」であること自体が悪いということではありませんが、それが過剰になると、自分を犠牲にする生き方になりがちです。
自分が持つ感情やエネルギーは、同じような感情やエネルギーを持つ人を現実に引き寄せる傾向があります。これは心理学や引き寄せの法則、エネルギー論の観点からもよく語られる現象です。
以前の記事でも書いていますので、読んでいない方はこちらも参考にしてください。
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ここで具体的にどうしてそうなるのか、いくつかの理由と実例として挙げてみたいと思います。
1. 共鳴するエネルギー（波長が合う人を引き寄せる）
私たちが持つ感情や思考は、一種の「波動」とも言えるエネルギーを放っています。ポジティブな感情（喜び、感謝、自信）は高い波動を持ち、ネガティブな感情（不安、怒り、悲しみ）は低い波動を持つとされます。そして、似た波動の人が自然と引き寄せ合うと量子力学の世界などでは言われています。自分がラジオの受信機で、同じような周波数の相手を引き寄せるというようなものです。
例：
ポジティブで明るい人 → 同じように楽観的で行動的な人と親しくなる。
常に愚痴を言っている人 → 不平不満を持つ人と一緒にいることが多い。
似た感情を持つ人同士は、お互いの存在に「安心感」や「共感」を感じやすいため、自然と距離が縮まりやすくなります。
2. 無意識のサインを発している（鏡の法則）
私たちが心の中で抱える感情や信念は、無意識のうちに態度や言葉、行動に現れます。そして、それが他人に伝わり、同じような感情を持つ人を引き寄せています。
例：
自信のない人は、自分を小さく見せる態度や口調になりやすく、その結果、同じように自信がない人や批判的な人を引き寄せてしまうことがあります。
感謝の気持ちを持つ人は、自然と笑顔や優しさを見せるため、感謝を感じやすい人や温かい人と繋がりやすくなります。
３. 現実的なよくあるパターン
職場や趣味の場での引き寄せ
楽しい気持ちで仕事をしていると、同じようにポジティブな同僚やお客様が集まりやすくなります。一方、愚痴ばかり言っている人は、同じような不満を抱える人々と一緒になることが多いと思います。恋愛関係での引き寄せ
自分に自信がなく「幸せになる価値がない」と無意識に思っている人は、同じように自己価値が低い人や、相手を支配するような人を引き寄せることがあります。逆に、自分を大切にできる人は、相手も自分を尊重してくれる関係を築きやすくなります。
現実世界は心の投影――映写機とスクリーンの関係
私たちが目にする現実世界は、単なる客観的な存在ではなく、心の中の思考や感情、信念が映し出された「投影」であると言われることがあります。この考えを理解するために、心を「映写機」、現実を「スクリーン」に例えることができます。この比喩を通じて、私たちがどのように現実を創り出しているのでしょうか。
心の映写機が映し出す現実
映写機はフィルムを通してスクリーンに映像を投影します。同じように、私たちの心も内面にある信念や感情を「現実」というスクリーンに映し出します。
たとえば、ポジティブな思考を持つ人は、どんな困難な状況にあってもチャンスを見出すことができます。一方で、ネガティブな思考を持つ人は、同じ状況を不安や問題と感じるかもしれません。
これが示しているのは、私たちが目にする現実の多くが、外的な事実そのものではなく、自分自身の心がどのようにそれを解釈するかによって形作られているということです。
「現実を変えたい」ともがいても、現実は変わらない
現実が辛く苦しいときに、「現実を変えたい」と思い行動しても、なかなか現実世界でもがいても変わらないものだと思います。
それは、現実の「スクリーン」を変えようとしても、映し出された映像は変えられない。つまり、映写機である「心の中」を見つめ直すべきであるということです。
感情はコントロールしているつもりでも、「できない」。
抑え込んだ感情は、コントロールしたつもりでも、抑え込まれただけで必ずどこかでその感情と向き合うような現象が映し出されるようです。
では、どのようにしたらよいかというと、感情を抑え込まない方が良いのであれば「怒り」、「嫉妬」、「恨み」などネガティブと言われるような感情をすべて相手にぶつければよいのかというとそうではありません。
感情は、外側に向ければ答えを失い、自分の内側に問いかければ「自分の本音」に導いてくれるもの。
逆に、「自分の本音」、「心の中」を知るためには、自分が相手に対して抱く「感情」、自然に湧いてくる「感情」を深く内側に問いかけていけば、その答えに導かれるということです。
今後も感情について、機会があればより深く考察していきたいと思いますが、まずは、自分の周りにいる人々がどんな人たちか、そこへ自分はどんな感情を抱いているのかを見つめながら、自分の「心の中と現実」がどのように結びついているかに気がつけることを探してみてください。きっとそこに何か答えがみえてくるはずです。
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