近藤誠也先生の指導対局ふりかえり
10月3日に、所司一門将棋センターで開催された「神無月杯・近藤誠也七段記念指導対局」に参加してきました。そのふりかえりを書きます。
手合いは四枚落ちです。
昨年、戸辺誠先生のYouTubeチャンネルで紹介されていた、四間飛車で端を突破する作戦がとても良さそうだったので、今回は四間飛車を指すことに決めました。
指導対局の棋譜はこちらです。
https://shogi.io/kifus/251152
図は28手目▲9五歩の局面です。ここまではほぼ事前に戸辺チャンネルで勉強してきた通りです。(四間飛車に振り、6筋の位を取り、▲5六銀で位を確保。美濃に囲い、▲4六歩とついておく。ここまで出来たら9筋の歩を伸ばす)
△8四歩
9筋からの突破を目指していましたがこの手を見て、8筋に飛車を振り直して8筋から突破する方がいいかもな、と考えました。ひとまずは角を上がって、桂馬も跳ねます。
▲6六角△8三金▲7七桂△3五歩▲8六歩△2五歩▲8五歩△同歩▲同桂△8四歩
ここはもう▲9三桂成で行けるだろう、と思ったのですが、
▲9三桂成△同金▲9四歩△8三金
8四の歩が角の利きを止めているので、つまり行けてなかったですね。
▲8二歩
これは完全に思い違いによって指した手です。上手がこの歩を金で取れば9三の地点の利きがひとつ減るので端を突破できると勘違いしました。利きは減らないし、突破もできないです。ここはおそらくごく普通に▲9七香~▲9八飛でよかったと思います。
▲8四角△7三金▲6六角
角を切ろうかどうかちょっと悩んで、ひとまずやめました。
△7五歩▲8八飛
△7五歩を▲同歩と取ると角の利きが止まります。それがいやだったので、取らずに飛車を回りました。次に飛車成りがあるので上手は受けてくるはずです。そこで考えようと思いました。
△8四歩▲8二歩
このあとは△7六歩▲8一歩成だと考えていました。△7七歩成は▲同角と取れるし、何より桂馬を取れるのは大きいのではないか、と考えて▲8二歩を打ちました。
△7六歩▲8一歩成△7四桂▲8四角△7七歩成
▲7三角成△8八と▲7四馬を考えましたが、飛車の力なしに上手の玉を寄せられる自信がまったく持てなかったのでやめました。
▲8五飛△8四金▲同飛△6六桂▲4七金
できれば上手に角を渡さないようにして端を突破したかったのですが、しかたないですね。
△6六桂は金に当たっていたので金を逃げるのですが、どこに逃げればいいのかよく分からず、形よく高美濃囲いを作りながら逃げました。
△6八と
あ、これはまずい……と思いました。次に△5八とを指されると金が取られてしまいます。
▲2八玉
こうすることで、△5八とには▲3九金とよけることができます。昔はこういう手を指せなかったので、私ったら成長してるな……と思いました。
△5八桂成▲3九金△6六角
この作戦で端を突破すると、どこかで△6六角があるのではないだろうか、と事前に考えていたのですが、その通りになりました。ここは飛車を逃げながら龍を作るしかないです。
▲8二飛成△5七成桂▲7一龍
この▲7一龍が指せて、寄せが見えてきたような気がしたのですが気が早かったでしょうか。龍を一段目に置くことで玉の逃げ場所を減らして、あとはこちらから見て右側から駒を打って寄せていくイメージで指していました。
△4七成桂▲同銀引△2六歩▲同歩△2五歩
このあたりは「一手でも無駄な手を指したらそのまま負けてしまう……」とかなり焦っていました。しかし次の手を指せたので、なんとかなったようです。
▲1五桂
感想戦で先生にほめてもらえた手です。▲2三金までの詰めろなので上手は受ける必要があります。金を打って受けてくれたらこちらはとても嬉しいのですが、そうすると上手の戦力がかなり落ちてしまうためさすがに指さない、とのことでした。
△5二銀
金を打って受ける他に、△4一金と引いて龍の利きをさえぎる受けの手を読んでいたのですが、ぜんぜん違う手だったので一瞬意味が分からなくて戸惑いました。4三に玉の逃げ道を作った手です。
▲3四金
銀がいなくなったことでここに金を打てるようになっていました。4三をふさぎながらの詰めろです。
△4三金▲2四桂△4二玉▲2三金△3四金▲3一龍
とても気分のいい手を指せました。しかし、△同玉は詰むけれど△4三玉にはどうすればいいのかな、と分からないまま指してしまったのは反省点です。ちなみに△4三玉も▲3二龍で詰みです。
△同玉▲3二金
棋士の指導対局を受けるのはほぼ一年ぶりのことで、さらに近藤先生の指導を受けるのはおそらく二年ぶりくらいでした。この状況では、指導を受けられる機会はもうないのかもしれないと思っていたので、ひさびさに近藤先生の指導対局を受けることができて本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
これまで四枚落ちでは平手と同様に中飛車を指してきましたが、あまりうまく行かないことが多かったです。今回、四間飛車で端を突破する作戦を指してみたところ、今まででいちばんうまく指せた気がしました。四枚落ちはこうするとうまく行くのだな、と腑に落ちた感覚があります。今後は二枚落ちで指導対局を受けられるように、二枚落ちの勉強を始めてもいいかもしれないと思えました。これはすべて戸辺チャンネルのおかげです。戸辺先生、本当にありがとうございました。
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