別によくないこと
どんな人とつながりを持つことになるのか
それは時に選べない時もある。
母は控えめで
あまり自分の主張はしないひとだ。
それでも、時折心に引っかかっていることを
話すことがある。
私も同じことを感じてはいる。
でも、2人とも決定的な言葉を
言うのをどこか避けているところがある。
たぶんそれをはっきり言ってしまったら
思いが確信に変わってしまうからだと思う。
どこかではっきりさせてしまうことで
より深く落ち込むことを避けている。
いつもそこを明確にしないまま
別にいいけど…
とぼそっと母がつぶやく。
別にいいけどって言葉は
別によくないことなんだと最近思う。
思いがけず親の本音が聞けることがある。
母の母も晩年になってその心の内を
母にぼそっと話したことがあった。
その時初めて、だからいつもそんな事を
言っていたのか…
という謎が確信に変わる時がくる。
言っていること、行動には何かしらの
きっかけがあるのだ。
歳を重ねて痴呆がすすんでいた。
そうなってくると包み隠さず本音が
溢れ出す瞬間があるのかもしれない。
ずっと心に奥にしまってきた事を
思いがけず聞く日はくる。
そして、その本音を受け止める時が
いつかはくる。
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