ARMのサービス開発ヒストリー【EQ編】
こんにちは!
今回は、当社のサービス開発ヒストリー第2弾です🎵
2年目R、ベテランTA、1年目RYにてお送りいたします!
当社のサービスの中でも主力を誇るEQ関連ソリューション。どのような歴史を歩んで現在の提供内容となったのか、また、EQが持つ可能性について、当社社員で研修講師としてもご活躍中の米田久美子さんにお話をお伺いしました。
登場人物
・米田久美子さん:当社研修講師。九州大学法学部法律学科卒業後、放送局に勤務。 2008年よりEQ理論をもとにした採用育成プログラム提供会社に入社。2010年株式会社アドバンテッジリスクマネジメントに移籍し、現在に至る。 オンライン研修のプログラム開発や講師育成にも従事。
・今回のインタビュアー:2年目R、ベテランTA、1年目RY(noteチーム)
📝EQとは
ビジネスだけではなく、日常のコミュニケーションの場面でも重要とされるEQ。ー言葉はよく聞くけれど、概念的でよくわからないーそんな方も多いのではないでしょうか。
そもそもEQとはなんなのか、AIに聞いてみました。
大きな特徴は、生まれ持った特性ではなく、「スキル」だということ。
つまり、開発や向上が可能なんです!
まさに、そこに着目したのが当社のEQソリューションとなります。
📝EQの歴史
では、EQとはどのようにして生まれ、広がり、やがて日本でも知られるようになったのでしょうか。
EQの誕生
EQは1987年、アメリカの心理学者ピーター・サロベイ博士とジョン・メイヤー博士によって提唱されました。
感情が知性(意思決定や行動)に与える影響を考察し、「賢い意思決定には従来の知性を超えるものが必要である」という結論に至りました。
1995年、ダニエル・ゴールマンが著書『Emotional Intelligence: Why It Can Matter More Than IQ』を出版し、リーダーシップや職場の成功においてEQが重要であると示したことで、EQの概念が広まったと言われています。
この本は日本でも注目を集めました。
もっと詳しく知りたい方は、下記、ジャーナル記事もご参照ください✨
EQジャパンの設立
1997年、「EQジャパン」という会社が設立されました。
後に、当社のEQ事業を担うことになる企業です。
そして、米田さんはこの「EQジャパン」から当社へジョインされました。
2年目R:EQジャパン設立当初のことについて教えてください。
ー米田さん:EQジャパン創業者は、アメリカに赴任していた際にEQの存在を知り、日本に帰国後、EQジャパンを起業したと聞いています。
EQを日本でビジネス展開したいと伝えると、アメリカの理論提唱者は、日本人は相手の気持ちを普段から考える文化があるのでEQの教育は不要なのでは、と仰ったそうです。とはいえ日本でのコミュニケーション課題などを解決するためにEQが必要との話をしたところ、大変興味深く協力しましょう、ということになったそうです。
当時は外資系の企業や新しい人材育成を考える先駆的な企業からのオファーがありました。雑誌や書籍でも取り上げてもらうこともあり、そこからの問い合わせも多かったですね。
2年目R:日本の文化として思いやり精神があるのはたしかにそうかもしれないですね。では、EQはなぜ、日本でも広がったのでしょうか?
ー米田さん:私自身がEQに携わりながら感じるのは、日本人は自分の気持ちを意識せずにコミュニケーションをとっていることもあるということです。
人の気持ちには意識を向けても、自分の気持ちはあまり意識せず、無自覚に持っている感情のままに行動をとってしまう、自分がやりたいことがわからない、極度に自分の感情を抑えて言いたいことが言えない、など。日本人にとってもEQが重要であるといえるのはこうした背景があると思います。
📝ARMがEQ事業に参入した経緯とその後の展開
こちらの経緯についても、米田さんに教えていただきました。
ベテランTA:ARMでEQを扱うことになった経緯について教えてください。
ー米田さん:私がEQジャパンに入社した2008年当時、EQ自体の問い合わせはあったものの、実は経営状態はあまりよくなかったんですね。
そのため、事業的に親和性の高い会社との合併を見据えて、パートナー企業を探していたんです。
かたやARMはその当時、ストレスチェックやGLTDを中心に「マイナスの状態を0に引き上げる」事業に特化していました。
一方で、メンタルヘルス不調者が社会的にも増えていた中で、不調者のケアや未然予防だけでなく、メンタルヘルスの状態を良好にさせられる「アップサイドのソリューション」として適したものがないかと探していた時期でもありました。
そんな中で、「感情をマネジメントする」EQを活用したソリューションは、従業員のメンタルヘルス状態の向上に寄与するものとして、親和性が高そうだ、という判断に至ったんですね。
双方の意向が合致したことで、ARMがEQジャパンを吸収する形で合併することとなり、現在の体制のベースが出来上がったんです。
ベテランTA:その後、EQソリューションはどんな形で発展しているのでしょうか?
ー米田さん:ソリューションのブラッシュアップは随時やっていますが、大きく変化があったのはコロナ前後の時期ではないでしょうか。
コロナ前までは、EQ研修はリアルの集合研修でのみ実施しており、オンライン研修はほぼ無かったのですが、コロナ以降はオンラインを中心にせざるを得なくなってしまいました。
しかし、「EQは集合でこそ効果があるので、オンラインではやらない」というお客様が多く、他のソリューションと比較しても、コロナ後の受注回復は遅れていたんですね。
そんな中で、「どうすればオンラインでもEQ研修を効果的に実施できるか?」と、サービスの在り方を考え続けました。
たとえば、EQ研修は他の研修と比べて使用するコンテンツがやや多く、集合研修ではその場で配ればよいところを、お客様の中で事前に配布していただかなければなりません。
お客様の動きを考慮した運用方法が求められる中で、「最適な方法は何か?」と考え続けなければならず、試行錯誤する日々が続きました。
その甲斐もあり、また、ZOOMを始めとするオンライン会議システムの発展やwithコロナへと時代が移り変わる中で、今やオンラインでEQ研修を実施することは「異例」ではなくなってきたと感じています。
これは結果論かもしれませんが、コロナがあったからこそ、それ以前では考えなくてもよかったところを考えざるを得なくなり、結果としてサービスの質が上がったとも言えます。
EQの可能性
EQにはこの先、どんなことが期待できるのでしょうか。
ベテランTA:米田さんが考える、EQの可能性について教えてください。
ー米田さん:EQの良いところは、いろんなものと親和性が高いところです。たとえば、コミュニケーション、リーダーシップ、チームワークなど。
人間の行動の背景のどこかに、感情は必ず関わってくるので、EQをうまく使いこなすことで、仕事だけでなくプライベートでも良い効果が期待できるんですね。
また、最近では「EQ をより身近に感じていただけるために」ということで、「EQから考える感じの良い化粧の仕方」みたいなものを発信する取り組みをしたこともありますし、他にも「婚活EQ」「モテるためのEQ」「子育てEQ」など、様々な方面でEQが活用されるようになっています。
多様性の時代になり、個人の価値観が重要視されている今の時代こそ、「自分自身の感情と向き合える」EQの活用が、多方面で良い効果を発揮することができるのではないでしょうか。
📝ARMのEQサービスの強み
1年目RY:ARMのEQサービスならではの強みを教えてください!
EQの理論提唱者と顧問契約を結んでいる
EQはアカデミック用語なので著作権があるものではありません。
誰かが本を読んで、そこからサービスを作ることもできなくはないのです。
その中で、きちんとした流れを受けて、
顧問契約を結ばせていただきながらサービス提供をしています。
ここは大きく違うところだと思います。
1997年のEQジャパン設立から、サービスを提供し続けている
1997年から、人材領域でサービスを続けているというのはなかなかないことだと思うんですよね。
サービスの新陳代謝がなされる中で、ずっと必要とされているサービスとして提供し続けている実績があるというのは、とても大きいことではないかと思います。
これにより、膨大なデータベースを保有しており、データを活用することができます。
アセスメントをアップデートし続けている
素人でも作れるレベルの物と、信頼性・妥当性を担保し、
データもアップデートしながら、検査が新しく価値あるものであり続けるという努力をしている物で大きな違いがあると考えています。
ARMはもちろん後者です。
設問が時代に合っているかの確認は定期的に行っておりますし、元データに関しても、信頼性・妥当性を担保したうえで時代に合った形で刷新し続けています。
もちろんほかにも検査を持っている会社さんもいらっしゃいます。
一概に良い悪いは言えないですが、検査をアップデートし続けるかは大事な部分です。
検査を作ることよりも、そこのメンテナンスをし続けることには莫大な工数がかかります。
そこに関して、ARMはきちんとしていると胸を張って言うことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、当社のEQソリューションの起源からコロナ化を経た進化、そして当社ならではの強みや今後の展望について、詳しく掘り下げを行いました。
ご協力いただいた米田さん、ありがとうございました!
今後も弊社サービス開発のヒストリーや裏話に関する記事をアップしていく予定です。
次回もお楽しみに!
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