DAY1-③【土壌×データ】【暮らし×NewLocal】【ウェルネス×サウナ】
屋久島と地球の未来会議2023のDay1では、5つのフィールドにわかれてExcursionを行いました!
屋久島島内の登壇者が活動している集落や場所に行き、自然と人の関わり方や地域固有の課題感などを、五感を通して感じ・受け止め・深めていく時間です。
フィールドそれぞれの様子をまとめてますので、最後までご覧ください😌
未来会議全体の様子はこちらから↓
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[文章:ボランティアひま]
2023年12月9日(土)、10日(日)と2日間に渡って屋久島環境文化研修センターで開催された 『屋久島と地球の未来会議〜屋久島と青い地球の未来をつくる仲間を増やし 地球と人類の宝である屋久島から世界に希望の声を届ける』のDAY1のExcursionについてまとめます。
今回、参加してキーワードとなったのは “責任を持つ” です。
今回は、数年自分のテーマであった
土壌を通じて屋久島をより知りたいと考え
【土壌×データ】×【暮らし×まちづくり】×【ウェルネス×サウナ】を選択。
10:00より屋久島南に位置する高平のMOSS OCEAN HOUSE に集合し、
・MOSS OCEAN HOUSE について
・流域について
まず、上記について今ちゃん(今村さん)より説明がありました。
屋久島の言葉「山10日、海10日、里10日」
この島で暮らす人々の営みを表した、大切な言葉。
その言葉を未来に残すために流域プロジェクトを行なっている、今村さんのお話を近くの川で汲んだ水を飲みながら、集まった参加者と話を聞きました。 とても面白く、メモも忘れて聞き入ってしまいました。
次に参加者同士で車に乗合、今ちゃんが島の人のお手伝いとして借りている山を見学をしに5分ほど車で移動。
車を停めた場所の近くにあった川は現在あまり水が流れていなかったが、昔は生活をする場所として炊事洗濯をしていたそう。
実際に見学した場所は斜面の上 杉林、真ん中に舗装された道路、斜面の下杉林でした。
杉林 見学
現在は杉林となっているが、以前は原生林だったこの場所はパルプ材として斬られ 、戦後、成長が早い+加工しやすいため、杉が積極的に植えられたと。
自然<人の営みの力が分かりやすく現れていました。
また、他の参加者が気づいた杉林の低層植物。
比較的強いシダ植物が多いが、本州などと比べて豊富ではないかと。
私自身、11月末に山梨に行ったが、確かに杉林の低層植物は目立つほど無かったように思え、屋久島ならではなのかと新しい気づきにワクワクしました。
ただし、杉の葉は分解が遅いので他の植物が生えづらい。そのため、最後に参加者で枯れた杉の葉を籠いっぱいに拾いました。
拾った葉は焚き火の燃つけなどに利用。
現在、今ちゃんは大きな機材などが無くてもできる、皮抜き間伐を行なっている。
皮抜き間伐とは一部分のみ幹の周りの皮を剥き、枯らしてから伐採をする方法。
杉は3~8月に水を吸い上げるため、竹の杭を刺して一気に皮を剥ぎます。
伐採まで1年程かかるが、軽装でも林業ができるため始めやすいです。
しかし、実際に伐採する時などは専門家を呼び行なっています。
実際に舗装された道路を挟んで上側斜面は何度が間伐を行なっており光が入り明るかったが、下側斜面は低層植物が生い茂っている様子でした。
また、舗装された道路の斜面下側に在来のスダジイがいるが、根が露出していました。
仮に斜面上側にもスダジイが育っていたら舗装された道路の下でも水のやり取りがスムーズに行え、下の杉林も道路で水が遮断されてもより水が浸透していたのではないかと思いました。
お箸の調達とみかん収穫
その後は、車に戻る途中でお昼ご飯用の箸を選んだり、お昼ご飯に必要な柑橘類の収穫を行いつつ、食べ比べもしました。
一度、MOSS OCEAN HOUSEに戻り、今度は海岸へ参加者と降りて行き、
屋久島ならでの巨石がゴロゴロしている中を抜けながら、海岸湧水を汲むため水溜まりへ。
深皿の様なプレートに穴を開け、チューブの先にビニール袋を取り付けたものをポイントに置きます。少し時間が立つとビニールに湧水が貯まる仕組みでした。
時期によって貯まる時間が違うらしく、早いと5~10分。
今回は15分程で少し貯まったので回収。
コーヒーフィルターで濾過し、味見で頂いたがほんのり塩味があり、まろやかでした。
この味も時期によって大きく変わるそう。
3月は旨味が多く、11月は少ない。
理由は雨の量を関係しており、木の芽流しから一気に海藻が増え、旨味が増した合図になる。
※木の芽流しとは、屋久島で雨の多い季節が始まった意味。
いよいよ、お昼ご飯。
海岸で炊いたご飯に先程収穫した、
みかんと特製ふりかけを混ぜたものとできたのお豆腐。
海岸でゴロゴロしている、屋久島花崗岩。
基本的には山にある岩がなぜ巨石の状態で海岸にあるのか。
今ちゃん曰く、今は海岸側の小山も昔は、水の流れがあり、その場所を土砂崩れなどで巨石が運ばれてきたのではないかと。
参加者は思い思いに、寝っ転がったり、座ったりして岩を楽しんでいました。
この海岸も、たくさんの漂着ごみが流れ着いていました。
私は、3年前から趣味でビーチクリーンや街中のゴミ拾いを行なっていて、屋久島も海岸以外にも道路や登山道に吸い殻、ペットボトルや缶などが都会よりは圧倒的に少ないが落ちています。
責任を持つこと
今回のレポートのテーマである “責任を持つ”。
「昔より塩を作る人が少なくなっていて、
一部の人は海に責任を持たなくなっている」
この今ちゃんの言葉がとても印象的でした。
お昼ご飯の後、ペットボトル3本ですが拾っていました。 後日参加者からの連絡で「一人一人がそれをすれば大きく変わる」と連絡がありました。
都会に住んでいると、私たちは人が作り上げたシステム中で生活しており、実は大きな自然、循環の中に属していることを忘れがちです。
私自身、関東出身で仕事も都内でしており、忘れていたよりも気づいていない側でした。
責任も持つことは強制できないが、
少しずつ気づく人が増えるように行動していこうと決めました。
《文:ボランティアひま》