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待てません。

「女性の働きやすさ、日本はワースト2位 英誌ランク付け」

日本で女性が働きづらいのは当たり前だ。

家事・育児・介護...多くのことを行う女性が、それを行っていない男性の働き方をすることが可能だと思うか?

やっとフレックスタイム制が普及してきたが、何時から何時までは会社にいなければならないという制度は、女性を働きにくくしている原因のひとつである。

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私は、教師をしている両親のもとで育った。

両親の転勤はあっても、転居はしたことがなかった。

母は非常勤などではなく、普通の先生をやりながら、家事・育児の全てをこなしていた。私はそんな母を尊敬していた。

そんな家庭で育った私も、就職活動をすることになった。

親と同じ公務員という道ではなく民間企業に勤めたいと思い、様々な企業の説明を聞いた。

企業の内容や雰囲気はみんな違えど、キャリア・ステップは決まっていた。

入社から数年間は現場で経験を積み、その後責任者を任され、そして昇進試験が待っていて...最終的には管理職だ。

また、最初から、「幹部候補生採用」と謳っているところもあった。

大学の授業でも、総合職はみんな幹部候補生であると習った。

私も中学生の頃から、企業で働く自分を想像して、バリバリ働けるようになりたいな...と夢みていた。


しかし、自分が社会人になることが近づくにつれて、自分の夢みてきた像と、尊敬する母親の仕事像と、自分のロールモデルとなるような社会人(女性)が、全くばらばらであることを意識した。

なんなら自分のロールモデルは存在すら怪しい。

どんな企業説明会・インターン・座談会に行っても、いきいきと輝きながら働く女性・特に管理職の女性には出会えなかった。

出会えることができたのは、若手社員の女性ばかり。

ドラマで見るような働く女性(特に管理職)は、必ずと言っていいほど家庭がうまくいっていない。


私はどこに向かうのだろうか。


そんな想いがだんだん大きくなっていった。


そしてあるとき、この悩みの種は、「社会が男性社会であること」だと分かった。

子を持っていようといまいと、バリバリ・ガツガツと体育会系のように働ける男性のみが評価される構造である社会。

(「子を持っていようといまいと」というのは、子供がいても、たいてい妻に子育てが丸投げされているから大差ないということである。)

そういった人が評価される・する社会、そこで私はどう生きていけば良いのだろうか。

私はどうなってしまうのだろうか...


私は、男性社会に身を投じて仕事・上司の愚痴を言い続けている先輩を何人も見ている。

男性社会に悩まされて鬱になったり、自殺までしてしまったりする人を何度もニュースで見てきた。


そこで私は決めた。

男性社会に飛び込まない。別の社会で生きていく。

就活をしていて、この選択肢があると思っていなかった。

だって、就活をしていて出会える会社は、積極的に採用をしているところばかりだから。

この右肩下がりの時代に、積極的に採用をしている会社って、人を採用する以上に人が辞める・取れない会社ってことだよ。

そんな大量に辞めるような環境に身を投じなくても良いんじゃない?


そうは言っても就活のレールに乗って就職するしかない、自分が中から変えてやる、女性のことを理解している男性もいるでしょ、そう思っている人がたくさんいる。

既存の就活をしたいならすれば良い。社会を変えたいなら変えれば良い。

女性のことを理解している男性の存在を過大視している人は信じてみれば良い。


読者自身の家庭を振り返って欲しい。

お父さんは家事を半分やっていた?退職してからはどう?

自分のお父さんが家事を半分やるように言うことはできる?変えることはできる?

自分のお父さんでさえ変えることは難しいのに、なぜか社会を変えることはできるのではないかと考えている人が多いのだ。

また、他の誰かがやってくれると考えている人もいるだろう。

ここではないどこかにいる、女性に理解のある男性が、社会を変えてくれる...

そんな風に。


私たちみらい女子プロジェクトは、その前身の頃から15年間、社会(男性)を変えようとアプローチした。しかし、一向に変わらないし、なんなら副作用が生まれた。「イクメン」とか、ちっとも役立たないのに「俺はやったぜ(ドヤ)」感を醸し出すとか。

当たり前だ。人の価値観が変わるのに2〜3年、その小集団の価値観が変わるのに10〜20年、大枠の集団の価値観が変わるのに50年、社会の価値観が変わるのに100年かかる。

社会が変わるのを待っている間に、私たちの人生は終わるのだ。


男性社会に飛び込むな!とか、そう言いたいのではなく、あくまで飛び込まないという選択肢もあると伝えたい。




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みらい女子プロジェクト
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