女性管理職比率の目標が3割ってどうなの?

先日のClubhouseで聞いた話。

「全体の何割になれば、意見を認識してもらえるのか」というお題。

例えば、女性管理職。

私は、組織の考え方が変わらないまま、数字だけ女性活躍が進むことを危惧しています。

しかし、数字から変えていかないと、いつまで経ってもその声が届かないという事実もあります。


以下では、数字から増やしていくことを考えていきます。

例えば、10人の同僚でご飯を食べにいくことになりました(コロナ禍では避けてくださいね)。

「どこに行くか」:焼肉or寿司

10人中10人が「焼肉食べたい!」と言えば、確実に焼肉に行くでしょう。

10人中9人が「焼肉食べたい!」と言えば、やはり焼肉に行くでしょう。

10人中8人が「焼肉食べたい!」と言えば、これもまた、焼肉に行くでしょう。

では、10人中7人が「焼肉食べたい!」と言い、3人が「寿司がいい...」と言ったら...


ここでやっと、「あ、お寿司食べたい人もいるのね」

「でも、焼肉の方が多数派だから、今日は焼肉にしようか」

多数決では、こういう結果になりますよね。多数決の恐ろしさ。


そして、「お寿司を食べたい」という意見の存在に気づきます。

じゃあ、女性管理職は3割でいいじゃないかという結論になるのかというと、それは違うと思います。

3割は、あくまで意見の存在に気づかれる程度。

意見が通されるかは次の問題です。

だから、政府の目標が女性管理職5割じゃないってどういうこと?


話がそれましたが、そのClubhouseには、続きがありました。


挙手をして、お話ししてくださる方がいらっしゃいました。

彼は、高校で教員をされている方でした。

彼はこう言いました。

「7:3で焼肉:寿司だったら、今の高校生は焼肉・寿司、両方食べられる場所に行きます。」


また、挙手をしてくださった他の方は、子育てをされている方で

「今の子どもは、多様性を自然に認めています」

とおっしゃっていました。

例えば、保育園に新しく子ども(肌の色がちょっとみんなと違う)が入ってきたとき、子どもはいつも通り遊んでその子と友達になります。

一方、その親は、保育園に新しい子どもが入ってきて、その子と自分の子どもが遊んでいると、あの子はどこ出身なの?と当たり前に聞くでしょう。

この例からわかることは、差を見つける(もっと進むと差別する)のは、いつだって「大人(力を持つ側)」だということです。



そして、話は焼肉or寿司の話題に戻ります。

もし、7:3の「3」がスクールカーストの高い3人だったらどうなるでしょうか。

おそらく、結果は寿司に傾くかもしれません。


組織内でも、この力関係が存在することがほとんどでしょう。

スクールカースト高位のように、女性の力が明らかに大きいならば、女性管理職目標が3割でもいいかもしれません。

しかし、男女はまだまだ平等ではありません。

例えば、

・女性は補助的業務を中心に配置されていて、他の業務経験が少ない

・女性に対して、つい身構えたり、逆に必要以上に甘やかしたりする上司、同僚がいる

・企業のトップが、女性はいずれ辞めて行くから育てても無駄だと思っている

・女性を一段低く見る取引先がいて、女性を担当者とすると「我が社を軽く見ている」などとクレームをつけてくる

など。

これらのことから、女性管理職比率の目標が3割って、甘いのではないかと思いました。





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