子供の脳出血 息子の闘病記 ~ガンマナイフ2~ 4
2004年8月
夏休みにまず検査入院することになった。
脳血管撮影。
足の付け根の大動脈からカテーテルを首、頭、近くまで通して、造影剤をいれて撮影します。
聞いただけで恐ろしいと思いました。
しかも、これまたリスク説明。
「血栓ができたらすぐ頭まで行ってしまうので、脳梗塞を起こします。」
わかってはいるけれど、こんな説明を受けて、「はいそうですか」としか言いようがない患者の立場。
だって、それをしないとガンマナイフはできないし、まして脳血管異常の大きさも全貌もわからないという。治療するための選択をしたのだから、検査のためのリスクを受けざるを得ない。
でもねー。
そんな恐ろしいことを聞いて、で、何かあったら説明したからそれを承知していたんですよね・・
ってことだと思うのだけど、
患者の立場で言うと、何かあったらなんて想定はしたくないのが本音。
「子供だから、血液がどろどろで入りにくいということもないと思いますから、割とするするはいるものです。」
そりゃそうでしょう・・・でもかわいそうに・・こんな小さな体にそんなことするのね・・・
母としてはやりきれない。
先天性と聞くと、やっぱり自分を責める。
自分だったらよかったのに・・・・
なんでこんな苦労を息子にさせなくちゃいけないのか・・・・
悩んでいるうちに検査室から悲鳴とも何ともつかない大きな声・・・・
「ひ・と・ご・ろ・しーーーー!!!俺の脚になにすんだあああーーーーー!!!」
病院の地下に響きわったったその声はうちの息子。親の心配をよそに
3人がかりで押さえつけられてストレッチャーで登場・・・
検査のドクターに笑われる。このドクターは塞栓術のスペシャリスト。脳血管撮影はお手のもの。
「人殺しにされちゃったよ」
その晩は、とにかく寝返りも打っちゃいけないのです。
動かさないように。これだけなんですが、子供にとっても大変だったのは言うまでもない。
一晩中、主人はベッドのわきで足を押えていました。