「夏といえば?」で大きな絵を描いてみた。
当初は「夏の思い出」というテーマを考えていたけど、最近の小学生は忙しい。大人も忙しい。
「思い出なんてないもん。」という子も少なくないようで…。
でも実際はビニールプールで水遊びしたり、かき氷作ったり、小さな思い出をたくさん作っていると思う。
そんな小さな思い出も拾い集めて、みんなで大きな夏の絵ができたら素敵じゃない?
まずは、ホワイトボードに「夏をいえば?」で何でもかんでも意見を出してもらう。
かき氷、プール、海、川、アイス、キャンプ!
中には動物園とか水族館も。
子:「えー違うよ。夏じゃなくてもあるやん。」
先生:「夏の思い出を話してくれているからOK!」
子:「そっかー! じゃあ、〇〇マン!!」
先生:「それ、夏の思い出どんなん?」(笑)
たくさん意見を言う子、言わないけどニコニコしながら見てる子。
頭の中には何を描こうかワクワクしている様子。
靴下を脱いで靴の中に入れて、筆と白のポスターカラーの入った瓶を一人ずつに配り、場所決めをしたら“らくがき”スタート!!
【ギャラリー】
【カリキュラム名】
「夏といえば、海、山、それとも…」
【ねらい】
絵具の扱い方になれる
思い出しながら、想像しながらのびのび描く
【環境準備】
ビニールシート
(サイズ:10畳程度を6人で使用)。クラフト紙
(ロールタイプ:一人120センチ程度)共同で制作する場合は200センチくらい。マスキングテープ
(5センチ幅以上が望ましい)ビニールシートとその上に置くクラフト紙の固定に使用。制作後、乾きが甘いとテープをはがすときに若干クラフト紙がやぶれるので注意。足ふき雑巾
(3枚)二人で1枚を使用。制作中に気になる足の汚れや、床の汚れを自主的、または講師が対応して拭き取れるよう各所に置いておく。足用おしぼり
(一人一枚)Scottのショップタオル(白)を愛用。靴を履く前に足の裏、足周りの汚れの除去に使用。事前に濡らしてトレーに入れ、玄関横に置いておく。バケツ(1個)共同で使用する筆を片づけの際にすぐに水につけておくことで筆洗いのタイミングが遅くなってもいいようにする。
【画材・材料準備】
ポスターカラー
(白、赤、黄、黒、青、緑)サクラクレパスの工作ポスターカラー720ml 他の容器への注入が容易なため愛用。すぐに補充できるようカート下段に配置。ポスターカラーブレンド済みドレッシングボトル7種
(白、ピンク、黄色、灰色、水色、青、エメラルドグリーン)ジャム瓶の絵具か不足した際の補充用にカート中段に配置。白以外の全ての色に白を混ぜてパステル色にして使用。涼やかなイメージに仕上がるようにするためと、クラフト紙に塗るため原色だと鈍い色になってしまうのを防ぐため。水との配合割合は1:1もしくは少しだけ水が少ないかも(目分量)。線を引いて伸びが悪ければ水を足す。セリアにて購入400mlくらいは入るかと。蓋つきジャム瓶
(6個白用、7個その他の色用、リクエスト混色用に予備3個)白は子供一人に1瓶。ほかの色は共同のため7色プラス予備で10個準備。予備の瓶以外は容器の5分の1程度絵具を入れて蓋をした状態でスタンバイ。始まる直前に蓋を取り筆を入れておく。カート中段に配置。アヲハタの「まるごと果実」250mlの空き瓶を愛用。底面がどっしりして安定感があり、口が小さいので筆が傾きすぎず安定する。厚みと重量感があるので小さい子は持ち歩きにくいが、ちょっとのことでは割れない安心感がある。教室では一度も破損していない。筆8号
(10本)教室では線描き用の筆は個人所有の8号筆を使用してもらったため、色塗り用の10本のみ用意。個人所有の物を使ったのは筆の洗い方の経験をしてもらうため。つまみ洗いは日常では経験しないため練習を兼ねて。刷毛(3本)+アルミ皿(3枚)
想定外に大きな面を一気に塗りたいリクエストあり。急遽用意。衝動のまま塗りたいのか、必要な広い面があって使いたいのか慎重に聞き取り判断すること。衝動のままだと、今回のカリキュラムのねらいから外れる恐れがあるため。
【進行】
場所決め。
日頃の個々の様子で、一人で描きたい子、共同で描きたい子、など各クラスに合わせクラフト紙の配置を事前に変更。講師から基本指定はしない。説明。
「夏といえば」で意見出し。準備。
個人所有の筆を取りに行き、持ってきた子から絵具(白)が入った瓶を手渡す。線描きスタート。
色塗り。
絵具(白)の瓶はカートに返却。自分の筆を洗って片づけた人から色絵具の瓶をカートから持っていく。途中白色を使いたい場合は教室の予備筆を入れて渡す。完成。
筆を入れたまま瓶をカートに返却。手を洗い、足を拭きます。
【片づけ】
筆を瓶から出し、水を張ったバケツに入れる。(すぐには洗えないことかあるため)
絵具の入った瓶のふたを軽く閉める。(きつく締めすぎない。口に付着した絵具が乾燥で開けにくくなるため。連日使用する場合に限る。)クラフト紙のマスキングテープをはがす。
クラフト紙を移動させながら足ふき用雑巾でビニールシートの絵具のふき取り。
【反省会】
クラフト紙は白を楽しめるので良い!(雲、かき氷など表現しやすい)
クラフト紙のマスキングは端を全部テープで固定できたほうが、子供がつまずいてやぶれる心配がない。さらに、片づけの際に端に絵具がつかないので紙の裏側に絵具だまりができず片付けが若干らく。
原色の赤、黒のリクエストあり。
評価:
子供たちのやり切った顔★★★★
汚れやすさ★★★★
片付けが大変★★★★★
この記事は、講師が実際に教室で行った活動の記録です。
ウチは小さな教室のため多くの子供たち教えることはできませんが、この記事を読まれた誰かが参考にされて、子供たちにのびのびとした創作の機会が増えることを願っています。
制作前に必ず試作を行いますが、書籍やネットでは材料、道具名、扱い方の記載が詳細まで公開されていない場合も多く、思うようにいかないことが多々ありました。
そんな経験から、詳細を記載することで指導側の試作の失敗、負担を減らすため当記事には具体的なメーカー、商品名を極力掲載しています。
ただし、廃盤等の理由で手に入らない場合があること、そして当記事は講師の活動の記録であるため量やサイズが目分量であったり、主観的で偏りのある感想が含まれることがあります。指導前には必ず試作を行ってくださいね。
記事は予告なく変更、加筆を行います。
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