寝る
ここ数日、霊のいたずらにもてあそばれることもなくスッと寝つけて朝までとおしで眠れている。霊が来ないのも、寝つきがいいのも、理由はわからない。
不眠症だ。寝つきが悪いタイプの。布団に入っても頭が回転し続けてしまうのは大変に苦しいものなので(寝たいのに)、心療内科に行って来た。冬に鬱の件でお世話になったクリニックが睡眠障害も扱っていると聞いて。
はじめてWebサイトから予約したら、まちがえて初診用のフォームから予約をしてしまったとのことで、いつもの院長ではなく「いつもと別の医師になってしまいますけど、いいですか」と言われた。
できれば今までのメンタルの経過も知っている院長がよかったが、まちがったのは私なので仕方なかった。
部屋に通されると、白髪交じりの髪がぼさぼさの体の大きなおじさん(医師)がパソコンに向かっていた。私の顔も見ずに、さっき問診票に書いたのと同じ質問を繰り返されたのでややムッとしながら(私は表には出さないが…そのつもり…神経質で、わりと些細なことでムッとする)「寝つきが悪いんですよ」と他人事みたいに言った。
「眠れない時は薬で眠っちゃうのがいいんだよね」と言うので、このクリニックで処方されたゾルピデム酒石酸塩の5mgを飲んでいると答えて、薬に頼るのは本当は嫌なんですと言った。
「僕なんかすんごい強い睡眠薬を30年ずっと飲んでたよ」「30-40代って忙しいじゃない、それに人生もきついじゃない。眠れるようになるには環境変えるしかないんだよ。ストレスもなくて生活も安定してきて悩みもなくなってって…60代ぐらいになるまでは」
眠るって大事だから。その薬、依存になるほど強い薬じゃないから、眠れなくて寝返り打ち続けてるぐらいだったら、薬で強制的に眠っちゃえばいいのよ。
人生が落ち着いてくるのが60代の根拠は???だったが、ただの例だろう。この人悪い人じゃなさそうとなんとなく思って私も硬い態度を緩めた。
眠れない時だけの頓服でいいということと、5mgで効きが悪かったら2錠飲んで10mgにしてもいいということだった。
鬱のことでかたくなに病院に行くのが怖かった私だけれど、病院には当たり前だけど医師というその道のプロがいて、患者が抱く不安に対する解決策を持っている。睡眠導入剤を飲んでも大丈夫なんだと安心することができて、よかった。