〆かと思ったらまだ前菜だった
どうもおはようございます。みいです。
今日も読んだ本の話です。
いつも以上に何が言いたいかわからなくなってますがいきまーす!
タイトルと写真が紛らわしいですが、コース料理とかもつ鍋の終盤で胃もたれするっていう話ではないです。あしからず。
「黄金比の縁/著・石田夏穂」
新卒採用に力を注いでいるとある会社の人事部の話。
いや、ちょっと違う。
採用に力を注いでいるように”見せている”がより適切かも。
人事部のメンバーはそれぞれ密かにミッションを抱えつつも、表面上は優秀な人間を採用しようとしているように”見せている”。
採用もの(そんなジャンルある?)なのに、限りなく採用される側の顔が見えないのがいい意味でスパイスになっている。
物語は人事部以外の顔が見えないまま、あっさりと進んでいく。
まあまああっさりなので、
「あれ?メインのステーキまだ?」
と、なりがち。
やっと肉を焼いてる匂いがしてきたと思って
「メインディッシュくるーー!」
「焼き加減はミディアムレアで!」
と、ありきたりな期待をすると足元すくわれる。
「ざんねーん!まだ前菜でしたーーー!」
「おい!やってくれたな!」と思いつつも振り返ってみると
たしかに前菜なのだ。
作品自体が壮大な序章というと語弊があるかもしれないがそんな感じ。
池井戸潤だったらもう序章の序章、ここで終わるなんて半沢が黙ってない。
でも半沢のような熱さと執念を持った者はいない。
そこにいるのは自分なりの軸を通し切った結果、思わぬものを嗅ぎつけた人間だけ。
デザートと食後のコーヒーまでにたどり着くのはお前にはまだ早いということなのか。
でも、あの何かわからない小さい塊が大きいお皿にちょこんと乗ってる前菜もまだまだ研究の余地があるのかもしれない。
何度も言うように、この作品はコース料理の話ではなく、あくまで新卒採用の話ですのであしからず。
今日もよんでくださってありがとうございました。
ちなみに食後は紅茶派です。
また明日。