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宵闇の桜に

日々どんどん高く
伸びてゆく枝に出会った頃は
もう少し近くで見られた花

葉を纏い
高みへと向かうその後ろ姿が
美しくて貴い


見上げるだけの私の日々は
何処か間延びしていて

愛しいものは
何故か遠ざかる

例えこの手は届かなくても

朧げに見えるその後ろ姿が
私を緩やかに動かす

よろしくお願いいたします。