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Photo by
irodori_days929
貴女が悪いんだよ
貴女が悪いんだよ、と
言った人がいた。
一生懸命にやるから、
いけないんだよ、と。
嫌な言われ方じゃなかった。
水分量の多い
潤んだ眼で、微笑みながら
思いっきりの優しさの籠った声で、
言われた。
だから、私も
笑って返した。
確かにね、って。
例えば仕事が忙しくて
残業ばかりでも、
それは、会社に押しつけられた
訳じゃない。
会社を選んだのは
自分で
雇用契約したのも
紛れもない自分自身だから
それは
双方の合意のもとに
成り立っている。
だけど、
周りが皆、残業している中
周りもそうだから、
という訳じゃなくて
これをやらなければ
困る人がたくさんいて
その人たちの顔が思い浮かんだとき、
それでも
見捨てて家に帰ることは
出来ただろうか。
貴女が悪いんだよ、と
言われたのは
今の私の年齢を
半分にした頃だった。
忙しくなって来ると
その度に思い出す。
子どもを産むと、
仕事を続けると、
決めたのは、自分。
あの人は今の私に会ったら
言うだろうか。
何も変わって、いないんだね、と。
成長するって
難しいね。
私はいまだに
自分のため、と
人のため、のバランスの
最適解が見つけられないでいる。
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英国在住時に
気づけばいつ何時でもサボっている
優しいお兄さんがいました。
この人、
働いているところ
見たことないな、くらいの🤣
でもとても優しい人でした。
「あなたが悪いんだよ」は
この人に言われました。
日本人の働きようは
外国人から見たら
使い捨ての量産型ロボットみたいで
滑稽に見えるか
心配になるんでしょうね。
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