腸活総本山?・・・腸内細菌学会に行きました。
腸内細菌学会に参加しました。
主催は腸内細菌学会。設立は1981年4月1日。
腸活が話題になるず〜〜〜とまえからあります。
私が腸内環境に興味を持ったのも2000年あたりで、そのころに九州大学の心療内科の研究で母マウスの腸内環境が子マウスの行動に影響するという研究発表を聞いたこと。それと薬理学の教授(名前忘れた・・・。)が「同じ漢方薬でも服用後に血中で測定される代謝産物が違う・・・多分、腸内で分解されただんかいで違うと思う。腸内細菌の種類が薬の効果に影響して、多分、腸内細菌の種類が体質に影響していて・・漢方薬の考え方はそういった体質をみきわめて薬の効果を推定して処方しているんじゃないかなあ」と講義でいわれたことなどがきっかけだったとおもいます。
その後は「脳ー腸相関」「脳ー免疫ー腸の関係」などの話題を拾いつつ。
自分が研究できる立場ではなかったので、密かに「腸ってだいじなんだよなあ」と思いつつ「食養生」「漢方」などを通して診療に生かしてきたつもりです。
でもって会員ではありましたが初めて学術集会にこの度参加。
基礎系が多い学会で平日なのでなかなか参加が難しかったのですが、この度は1日休診にしていってきました。
内容は
腸内細菌の培養、単離、解析
腸内細菌が宿主に与える影響、そのシステム
腸管のBcellやらプロバイオティクスの膜小胞やら
腸内細菌に影響を与えるもの
食材、薬用植物、ケトン食、カフェインその他
腸内細菌叢と健康、疾患との関係
腸内細菌と医療
経口ワクチン・便移植・マイクロバイオームを念頭においた薬剤の活用など
のような感じでした
化石のような世代です
盛りだくさんで基礎系の話はそもそもが学生時代にやっとPCRがはじまるような時代の人間の私にとってはかなりきつい。
細胞表面の受容体やその役割だって私が学生やめたあとから解析されていますもん。
スパコンでのビッグデータの解析だって当時は不可能だったしね。DNA、RNA抽出だって本当に100%手作業の時代でございました。
わたしらは習ってなくても新しくでた知見を基礎知識なしで、自力でたたき込まざる終えなかった世代です。(ちなみに私の世代はどんな時代かというと、紙ベースのオーダリングシステムを全国で初めてPCで行うシステムが導入されたという世代です。でもってwindowsはない世代ですんで、PCといばMacでございました。高くてさ・・・当時の安月給の研修医の給与が半年分ふっとんだ。)
でも、なんとなく意図はわかるし発想や視点が分かるだけでも面白い。
研究、実験の組み立ては基本おなじでツールや技術が格段に変わっているのでその技術を使う理由と技術の精度、可能性がざっくり分かればはなしにはついていけないこともない。(自分ではできなくても)
感じたこと・・・理解したことというのはまだ研究段階の話が多いので正しくないとおもうのであえて「感じた」とかきました。
学会で見聞きしたことで全身の免疫機能への腸管免疫の役割の大きさになるほどと改めて感じたり、小腸の腸内環境、大腸の腸内環境のそれぞれの維持・完全の意味はざっくりと分けて考えれそうだとおもったり、感染症に罹りにくい体質は確かにありなんだろうなあとおもったり・・・2日間びっちり話を聞いてその時はなるほどと思いましたが、まとめようと思うといろいろ抜けてしまっているのが現実(年か・・・)
最終的には「腸活大事」というのと「ソイラテカラダにいいかも」「腸内環境は後天的にかわるから食事大事」「やっぱ社会隔離ストレスで大腸がへたる」みたいなのが頭にのこったな・・・一応、この単語ができるまでにかなりあれこれ頭の中では作業しています。
あとは今後、学会誌やネット上の情報を見るときに理解が深まるんだ等予備知識が入った感じです。でもって「経口ワクチン」はやくできるといいかも
とか、糞便移植(Fecal Microbiota Transplantation: FMT)は日本語訳がわるいなあと・・・せめて腸由来細菌群移植 とかにしておいたほうがよかったとおもったりしました・・・名前からのイメージは大事よ。
というわけで夕方の便で帰宅です。
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