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転職活動:ハローワーク編。

*転職と言えば「ハローワーク」*


私は昭和生まれなので、思考が古い。転職を意識し始めた頃に、TVのCMでもよく見るようになった転職サイトの存在を知りつつも、「まずは基本のハローワークから攻めてみよう」と思ったりする。何の疑いもなく。

地元で障害者のための転職イベント開催があり(このイベントについてもまた書こうかな※1)、そこでハローワークでも障害者雇用を専門に斡旋してくれる窓口がある事を知った。他の地域ではどうなのか分からないのだけど、私の住む地域のハローワークでは、健常者で職を探している人とは違う窓口で相談するようになっている。

※1 書いたのでリンクを貼っておこう

当然、紹介してもらう仕事も条件も違うのだが、障害者雇用全般に言える事として、私が見る限りではあるが、とにかく給与が安い。「障害者」という括りにするだけで、こんなにも待遇に差が出るのか…と、少し残念に思ってしまったりする。

一番最近の転職をする前にも、ハローワークで仕事を探してもらった事があった。約4年前の話である。

*2018年のハローワーク*


2018年、私は知人の紹介で始めた3.5時間のパートタイマーから、8時間フルタイムの社員として働ける会社を探していた。自分自身が障害者雇用に対する知識があまり無い状態で、とにかく「8時間の採用枠があれば良い」くらいの気持ちでいたため自身のリサーチも甘く、世間もまだ障害者雇用に対して今ほど積極的ではなかったように思う。

私は身体障害者等級表による等級は、5級。「腕の可動域が少し狭いくらいで、割と普通に動ける」「夫の扶養を外れても良い」と伝え、ハローワークの担当者さんに「こちらに申し込んでみては?」と紹介された仕事に興味を持った。まずは気になった1社の面接に申し込んだ。

その面接の前に、障害者の転職イベントで面接を申し込んだ2社のうち、1社は面接まで進む事ができた。給与はそこそこ…。いや待てよ、そうではない。当時はそこそこだと思っていたが、今思えば少し安かった。とある企業の「調達」と言われる仕事だった。

面接まで進み、履歴書に書いた自分ができる事を述べたりしてみたが、あからさまに鼻で笑われた。こんな感じの悪い面接もあるんだ、と思った。そして不合格。

その後、ハローワークを通して1社の面接にこぎつけた。そちらも給与はやっぱりそこそこ。仕事内容を見ると「できそうだな」と思ったので、面接を受けた。前回のそれとは違い、おだやかな人ばかりで、笑顔で話を聞いてくれた。良い面接だったな、と思っていたら合格し、そちらで働く事になった。

そうして3.5時間のパートから、8時間労働へ。
最初は不安もあったが、8時間労働も慣れれば大丈夫だった。昼食後、少し眠かったけど(笑)。

*離職期間ゼロの転職*


こんな感じで、次の仕事が決まってから前職を辞める。という、仕事をしながら転職先を探す方法を取っていた私。パート時代は、仕事終わりでハローワークや面接に行けたので、割と転職活動はしやすかった。

しかし8時間労働だと、半休や有休を使わなくてはいけなかったし、休むにしてもそれなりに理由が必要だった。職場には申し訳ないが、嘘の理由を使った日もあった。通院とか子供の送迎とか、適当な理由を述べる。本当のことを言うのはあまりにも非常識なので、仕方あるめぇ。会社よ、すまぬ。

*2021年のハローワーク*


2021年頃から、更なる転職をおぼろげに考え始めていた。というのも「障害者雇用にかなりのニーズがある」という事を知ってしまったのだ。誰から?身内から。身内に採用に関わっている人物がいましてね。

2018年頃と比べ、2021年頃は既にネットでの転職が主流になりつつあったように思う。TVでCMを目にする事も増えていた。

転職を希望する私たちは流行の感染症により、転職イベント等に足を運ぶ事が難しくなり、外出時間も減って、ネット検索をする時間ができた。飲み会やランチにも行かなくなり、子供の学校行事もリモートや中止が多く、ワーキングマザーにもそんな隙間時間ができたのだ。

そこまで真剣に転職を考えていなかった時期から、転職サイトに登録して様子をみていた。転職サイト自体が「初めて触れる得体の知れないもの(笑)」なので、遠目に見てみようかな、という感じで。40代が転職サイトで得られる情報があるのかも分からないまま、接近戦ではなく、あくまでも遠くから薄目で見ているような他人行儀で眺めていた。

かと言って、昭和生まれなので足で稼ぐ事も捨てきれない。転職サイトで情報を得ながら、再びハローワークにも行ってみた。今回は、2018年の私とは条件が違い8時間労働は一緒のまま、「正社員で、今より収入のいい仕事を探したい」、この一択だった。

当時の職場では、無期雇用の契約社員として働いていた。既に高くはないがある程度の収入を得ており、なまじっか志を高く持ってしまった私に、ハローワークの担当者さんも「収入面を考えると、障害者、健常者の双方向からの転職で探した方が良いと思う」と提案された。

「今やどの企業も障害者雇用に積極的である。障害も軽いので、健常者で探しても、障害者として働ける企業が見つかるかもしれない。」

ハローワークでもそう言われた事で、ある意味「裏が取れた!」と確信した。身内の言ったことを信用できる裏付けができたわけだ。そして、転職を本気で考えてみようか、と思い始めた。40代後半の冬だった。

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