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民話的スポット紹介

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民話的スポットを紹介していく記事の置き場。 順次追加中。
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#ハナコ

トキワ荘と青春があった街 【豊島区南長崎】

早くも梅雨が明けた7月の休日。西武池袋線の椎名町で下車、「トキワ荘のあった街 南長崎」(そういうキャッチフレーズらしい)の商店街をブラブラ歩いてきた。 さてトキワ荘というのは、まず手塚治虫、寺田ヒロオ、そして藤子不二雄の両名、それから石ノ森章太郎に赤塚不二夫といった面々が集い、若き日を共に過ごした伝説のアパートである。 現代の日本文化に多大な影響を与えた漫画界のレジェンドたちが、そこで過ごした日々をそれぞれ懐かしんで語っている。(上の写真クリックするとAmazonページに

小淵山観音院の円空仏祭、宝珠花神社・水角神社の富士塚(埼玉県春日部市)【補遺】

前回【後編】からの続き。 今回最後の紹介となるスポットは、水角神社。 江戸川沿いで千葉県に隣接した庄和町から、4号バイパスで東京方面に引き返した先にある。 このエリアまで来ると、さきほどからハナコが言う通り「田舎っていうよりは殺伐として、なにもないっていうか荒涼とした……まさに荒野」という風景になってくる。悔しくもあるが、それは事実。そして荒野地帯に入ってきたということはつまり、我が地元が近づいてきたのだ。 我が故郷は、荒野行動もしくはPUBGの世界なりき春日部もなかな

小淵山観音院の円空仏祭、宝珠花神社・水角神社の富士塚(埼玉県春日部市)【後編】

前編からの続き。 続いて向かったのは、宝珠花神社。そこには江戸時代からの富士塚がある。 小淵観音院と同じ春日部市内の神社だが、かなり端の方にある。すぐ側の江戸川を渡ったら、そこはもう千葉県だ。その江戸川の河原では毎年大凧あげ祭りが行われている。実はこれにも行ったことがない。私の実家は市の反対側の端っこにあって、かなり距離がある。 田園に世田谷レプリカント目的地まで移動中、運転席のハナコがこの辺りの景色をさかんに褒めた。 「田んぼと畑とあぜ道、それから古い農家に屋敷森。ち

小淵山観音院の円空仏祭、宝珠花神社と水角神社の富士塚(埼玉県春日部市)【前編】

5月の連休最終日。埼玉県の春日部市まで車を出した。 そういうわけで今回紹介するのは、小渕山観音院の円空仏群、それから宝珠花神社と水角神社の富士塚。 関東平野の真っ只中。その平坦な荒野を突っ切るように走る4号バイパス。車窓を流れ去る住宅街、ロードサイドのチェーン店。それから工場、畑、利根川、山田うどん、山田うどん、山田うどん……。 そんなサバービアンな風景のなかに、古い神社に史跡、古墳群など、民話めいたスポットが点在しているのだった。 知名度的には、なかなかマニアックなスポッ