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棒に振る人生
……とはどんなものかをお話しする前に、私自身のことを少々。とにかく気づきのない人間で、池袋駅の待ち合わせアイコンいけふくろうの真横を5年以上、それと知らずに通りすぎていました。
それが最近、池袋のカフェでホットケーキを食べていたら、近くの年配女性が携帯で「今、お茶してるの。ほら、あのいけふくろうの近くの……」と話していました。
「あ、有名ないけふくろうって、この近くなんだ」と思った私は、ちょっと注意力がアップしたのでしょうか。お店を出てアーケードをいつもの目的方向に歩いていくと、正面にいけふくろうの銅像が……。
初対面の印象は、想像より小柄でした。
いつでも待ち合わせの人々に囲まれていたので、気づきませんでした。(「だから気づけよ」って話ですが……)
目先の利かなさは、文字を読むときも同じ。つい先日は、#ひまつぶし というタグで「ひまつぶしセット、お味噌汁・サラダ付き、2800円」という記事を見かけました。
どういうサービスなんだろう?と興味を持ってよく見たら、ひつまぶし(アナゴ丼みたいなもの?)のメニューの読み間違いでした。
こんな人間が、ある日、書店で文庫本を物色していました。
"棒に振る人生"という背表紙に目を惹かれた私は、「面白そう!」と喜んで手に取りました。その表紙の写真は、恍惚とした表情で棒を振る男性……。
そうです、世界的指揮者の佐渡裕さんのご著書 "棒を振る人生"だったんですね。
しかし、勢いというか、引っ込みがつかなくなったといいますか――買っちゃいましたよ、その本。
……てな調子で、相変わらず人生を棒に振っている私なのでした。
冒頭の写真は、昨日お散歩中に見つけたもの。真面目に作られた警察標語なんだとは思うんですけど……、私にはウケてました。
――ちなみに、こちら棒を振る人生は、グローバルな視点から音楽の本質に迫りながら、「音楽に何ができるのか」を問いかけます。
名匠バーンスタインを仰天させる才能で世界にのしていく逆境ガッツや、ワンチャンスに賭ける心がまえ、日本の音楽環境改善へのリアルな野望など……音楽に限らず長期プランに取り組む際には勇気づけられそうな、熱いエッセイです。
人生棒に振りたくないかた向け……!?