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だから◯◯人はっ!
人種差別はしてないような気でいても、いつの間にかしてるもののよう。順番待ちの列にしれっと割り込んだり、後から来て我れ先にと乗り物に乗りこむ人を見ると、つい……。
そういう行為をする白人を、ニューヨーク在住の10年で見た記憶がありません。「だから◯◯人は」と思ってしまう理由はそこ。完全に人種差別なんですけどね。
なに人だろうが、失礼な人も礼儀正しい人もいます。その人次第なのはアタマで理解していても、確率論に負けてしまうのです。
例えば、白人だって「自分らが一番偉い」の深層心理がありそうな点において、失礼と感じることは割とあります。近所の道路は歩道が狭めなので、植樹の横ですれ違うにはどちらかが譲るのがベター。私は長女で自分後回しタイプだからか、反射的に道を譲ります。すると、Thank you と声をかけてくれる人の割合は、白人が断然少数。(白人が多い地区にもかかわらず) 気のせいか、当然のような得意顔の雰囲気が漂ってたり。
こちらの記事を拝見し、「白人に道を空ける黒人」は少し想像できます。
1940年代、白人とすれ違うとき、彼ら黒人は道を空ける。
「おはようございます」
「こんにちは」
側道に立ち、目を合わさないよう、少し頭を下げて挨拶をする。
記事にある「神の手」黒人移植外科医の映画は、並居る黒人ジャズピアニストご一同からも腑に落ちます。手先機能の遺伝的優位は、容易に連想できるから。
盲目のため連弾ピアノを独奏と勘違いし、耳コピで再現して1人で弾いてしまったのは、レイ・チャールズさんでしたっけ?
以前、メトロで黒人青年がジェスチャーで席を譲ってくれたのに、「このコ何が言いたいの?怪しい」と思ってしまったことがありました。黒人は席なんか譲らないものと決めつけていたので!
また、乗りたかったバスが発車してしまってしょげていたら、黒人青年がドアに駆け寄ってバンバンぶっ叩いたこともありました。ドライバーは無視して加速。
あっけにとられて「だから◯◯人……」と思いかけたら、なんとその彼「もっとアピールしなくちゃ」と優しく言い残して、逆方向に立ち去りました。
まさか、私のためにやってくれていたとは……! とんでもなく失礼な差別人間は、私です。
日本人のかたも、「だから日本人は」とならないよう、海外では注意が必要かもしれません。一時帰国で派遣の仕事をしていた時、満員電車で通勤していました。無言でどんどん押してくる人の群れは、恐怖でしかありませんでした。NYでは、他人に誤って触れたら”Excuse me”と言わないと殺されかねないので……。
人種差別には、職業差別もありますね。先週のアメリカンTop40(ヒットチャート)のゲストホストは、SNSのスターAlex Wallenさん。(この時期お忙しいライアン・シークレストさんの代打でした)
リスナーからの質問「ミュージシャンにならなければ何になってましたか?」への答えは、「ホームレスまたは弁護士」。
同じミュージシャンの部類の私、「すご〜くわかる!」と頷きまくりました。つまりそれが、まんまミュージシャンへの偏見・差別ではないかと思って。
定職のないプータロー、または理屈屋。私は違うけど、お金持ちの音大卒エリートが多いですし。古代まで音楽は、数学・哲学の一部。
例えば、新しく入ってきたルームメイトに「作曲ピアニスト」と自己紹介したにもかかわらず、翌日「働いてるの?それとも学生?」と訊かれたことも(……)
「自分も気をつけなきゃ!」と肝に銘じるのは、こんな時です。
人種差別とは、「されてる」と思えばそんな気になり、更なる差別を引き寄せるもののよう。↓など、「それは差別ではない」とのコメントも。どちらと思われます??
こちらのトークショーでは、スタンフォード大学の脳科学・快感報酬エキスパート(右)が「Narrative (自分語り)」の大切さを説いています。
例えば私も「白人にエラぶられてる気が」と書きました。けれど、私が譲ったら「スマートだね、どっち側に避けるか訊きもせずにサッと避けるとは!」と感心してくれたのも、白人老人。レディファーストでドアを開けたり、服装や髪型を褒めてくれるのも、白人が多数。
要は、「事実をどう語るかで、快感のドーパミン・レベルも未来も決まる」との研究考察。現代人のSNS中毒や、関連する自殺の問題にも切り込んでいます。
(お2人ともに早口ぎみで、リスニングには??かもですが……)
以上、NY人種差別あるあるでした。
新年のクリエイティブ、モチベーションはいかがでしょう? アメリカンTop40では、毎回旬のアーティストから創作ウラ話が聴けて、モチベーションアップにちょっと貢献してくれてる気が……。英語リスニングにも最適です。
Alexさんのハートフルな”Change Your Mind“は、お兄様の自殺を引き止める曲だそう。自殺でも差別でも、思い込みを改めるのは難しいかもしれません。けど音楽や脳科学から世の中が少しでも住みやすくなっていくなら、素敵ですよね!