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1/27(月)・今日から一転寒いけど
昨日はあんなにポカポカ陽気だったのに、
今朝起きると空気が少し冷たく感じた。
朝の7時を過ぎたころ、子供が「にょきっ」と
布団から顔を出してきた。
寝ぼけ眼のまま、髪の毛があちこち跳ねている。
「おはよー…」と、まだ夢の中にいるような声で言う。
私は先にキッチンでシラスパンを食べていた。
10枚スライスの薄い食パンにスライスチーズをのせ、
シラスをたっぷりとかける。
最後にマヨネーズを細く線のように描き、
黒胡椒を軽くふった。
トースターで焼き上げると、
チーズの香ばしい香りとシラスの塩気が絶妙に広がって、
朝の幸福を感じさせる一品だ。
「チーズあるから、シラスパン作れるよ」と声をかけると、
子供は「りょ…」と小さく答えながらふらふらとテーブルに座った。
まだ瞼が半分閉じたままの姿に、
思わず笑みがこぼれる。
そんな朝の穏やかな時間が、
私にとって何よりの至福だ。
「今日から寒いよ」
子供がスプーンを持ちながらぽつりと呟いた。
「へー、じゃあ窓開けてみようかな」
そう言いながら、私は窓を開けてベランダに出た。
冷たい空気が顔を包むけれど、
思ったほど厳しい寒さではない。
下界を見下ろしてみると、
畑のあたりに霜が降りているかと思ったが、
遠目にはよく分からない。
そしてふと空を見上げてみた。
すると曇り空の下を一列になって
飛ぶ大きな鳥たちの姿が目に入った。
ツルのような渡り鳥が、
数えきれないほどの群れを作って飛んでいく。
「おお、見事だな…」と小さく呟く。
どこに向かっていくのだろう。
彼らには迷いなく進む道がある。
一方の私は、今週もどこに向かって生きていくのか。
ふとそんな考えが頭をよぎり、
なんだか自分もきちんとしなければと思いながら窓を閉めた。
リビングに戻り、温かいココアを淹れる。
両手でカップを包み込むと、
じんわりとした温もりが指先から伝わり、
心までほぐされるようだった。
甘い香りにひと息つきながら、
私は今日一日を少しずつ始めていくのだった。
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