印象に残る!【同人誌タイトル付け5パターン】~話せねえ言語でタイトル付けるのはやめとけ~
こんにちは。みんとーれと申します。普段は二次創作で女性向け同人小説を書いています。
今回は、同人誌を作るにあたり、多くの人に手に取ってもらうためにはどんなタイトルを付ければいいか?を語っていきたいと思います。漫画にも小説にも使うことができるタイトルテンプレートを最後に5つ紹介します。コツを守れば誰でも印象的なタイトルを付けることができるので、ぜひ使ってみてください。
記事のサブタイトルがあらゆる人々へ喧嘩を売るようなものですみません。でもこれ本当に重要なので声を小にしてこっそりここで言わせてください。
話せねえ言語でタイトル付けると、大抵間違うからやめとけって!!!
大声になっちゃいました。すみません。
まず、タイトルをできるだけオシャレなものにしたいという願望は誰しもあると思います。横文字が表紙にサラリと並んでたらこなれてるし、かっこいいよね。よし、ここはオシャレにフランス語でいっちゃおうかな?
やめとけ。
失敗の一例を紹介します。もちろんフェイクを入れておりますのでご了承ください。
小説内で大きな意味を持つ「青空」をタイトルにしたいと思ったAさん。直球すぎるのもアレなので横文字にしたいと考えました。英語で「ブルースカイ」は…うーん、あまりかっこよくないかも。それならフランス語にしよう!
フランス語で「青」は「bleu(ブリュ)」。空は「ciel(シエル)」。それならタイトルは「bleu ciel(ブリュ シエル)」だー!!
はい、間違いです。
フランス語において、形容詞は名詞の後に置きます(例外もあります)。そのため正解はciel bleu(シエル ブリュ)。
このように、話せない言語の単語を調べてタイトルにすると事故が起こりがちです。また、多くの言語には女性名詞と男性名詞、まれに中性名詞を持つ言葉もあって、名詞が女性名詞の場合は形容詞も女性形に変化させなければいけない…などのルールがあります。
他に私が見てギョッとしたのが、何故かイタリア語とフランス語の名詞を組み合わせて造語を作っていた人。これもフェイクを入れますが、「Colorato amour」みたいな感じでした。Coloratoはイタリア語で「カラフルな」、amourはフランス語で「愛」と言う意味なんですが、
…………何で?何で異言語を組み合わせた?それならamourを使わずに、イタリア語で統一すれば良かったのでは…。さらに形容詞を名詞の前に置いているから変な感じになっています。ちなみに、特にイタリアやフランスを舞台にした作品と言うわけではありませんでした。イタリア人とフランス人のカップリングとかならまあ、発想はアリなのかもしれませんが…。
「でも読むのは日本人なんだし、別にいいじゃん!」と思いますか?
でもね…私たちが思う以上に多言語を話せるオタクって多いんですよ。そんな人たちに「うわ~文法思いっきり間違ってるよ…」と思われたら嫌じゃないですか?
逆の例で考えてみると分かりやすいと思います。
イギリスのファッションブランド「Super Dry」を知っていますか?このブランドはロゴに日本語を使用していることで有名です。アサヒスーパードライに影響を受けたと言われていますね。「そうだ!日本語いれたらオシャレかも!」と思ったのかは分かりませんが、服には「Super Dry」の日本語訳がプリントされています。
S u p e r D r y
極 度 乾 燥 ( し な さ い )
と。
・・・ね?
ね?分かるでしょ。間違ってはいないんですよ。でも日本語を話せる人からしたらちょっとアレでしょ。こういうことが起こりうるんです。悪いことは言わないので、話せない言語のタイトルを付けるのはやめとけ。
それでも、どうしてもオシャレに横文字のタイトルを付けたいよ!って人もいるでしょう。分かるよ。憧れるよね。そんな人にも一つアイデアを提供します。こうしましょう。
辞書でその言語の慣用句やことわざを探し、アレンジしないでそのままタイトルにする
これで、間違いはある程度減らせます。素人が単語を組み合わせてタイトルにするより、既存の言葉をそのまま付ける方がよっぽどいいです。まあ厳密には「そんな古いことわざを使う人なんて今時いないよ!HAHAHA!」ってなる可能性もあるので積極的にはオススメしませんが。
愛にまつわることわざは世界中に沢山あるのでいいですね。例えば以下はラテン語の古い格言です。今調べました。
Amor vincit omnia.(愛が全てを支配する)
ミケランジェロもこのタイトルで絵を描いているらしいです。へえ~。ではこれをタイトルにするとしましょう。表紙に筆記体でオシャレに文字を飾り、表紙を捲った本文1ページ目に
Amor vincit omnia.
―愛が全てを支配する―
みたいに書けば意味深になるんじゃないでしょうか。我々オタクは意味深表現が好きでしょ(自己紹介)。
勝手に主語を変えたりアレンジしようとすると、主語によって動詞の語尾が変化したり単数形や複数形になったりとボロが出るので、くれぐれも既存の言葉をアレンジせずに使ってください。
とまあ、一応救済策は載せましたが、それでも私はあまり横文字のタイトルはオススメしません。だって読めないから。さっき上で私が書いたラテン語の慣用句、今覚えていますか?読めていますか?読めないよね~。
多くの人に手に取ってほしい。あなたがそう思うのなら、ずばり
「タイトルを覚えやすい」「タイトルで話の雰囲気が想像できること」
が必須です。いいですか?「この方がいいよ~」ではなく、必須です。覚えやすいタイトルと言うのは、誰もが知っている言葉かつ語呂の良い音の並びです。これは後半で具体例を上げて紹介します。話の雰囲気とは何かと言うと、ずばり「明るいか暗いか」。シリアスが読みたい人もいれば、ほのぼの展開が好きな人もいます。
あなたが既に人気作家で、作風も決まっていて、固定ファンが付いているなら話は別です。それでも内容が想像できないタイトルは部数が減るとは思いますが。
例えば「夏の夜」とか「霧雨」などのタイトルだと何が何やら分かりません。何となく切ない展開になったりするのかなとは思いますが、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかも全くわかりません。実際私も一度、調子に乗って一単語のみのタイトルを付けてみたことがありますが、頒布数はぐっと減りました。名作だったんだけどな。
正直、今の時代はオチまで分かっている話の方が手に取る人が多いです。ラノベ風タイトルですね。「突然犬耳の生えた俺がB君のペットになって最終的に結婚する話」とか「前世で愛を誓い合った俺達が転生したら、まさかの兄と妹に!?」とか。タイトルが長ければ長い方が説明もできますし、そんなにセンスも必要ないです。
ただ、ラノベ風タイトルは情緒がないから嫌って人もいますよね。分かります。それに、女性向け作品は必ずしも直球なタイトルが受けるというわけではないです。
男性向け作品を書いている作家さんたちに聞くと、男性向けはとにかく直球!洒落た言い回しとかいらない!分かりやすく!という傾向があるようです。なんとなくわかる気がします。エロ系ならプレイ内容を直球で書いた方が受けるというような感じですね。ただし、女性向けは必ずしもそうではないです。直球のタイトルはピクシブでこそ伸びるんですが、本となると意外に、本当に意外とそんなに伸びないんですよね。やっぱり皆ある程度の「エモさ」を求めているんでしょうか。
私も、タイトルを無理にラノベ風にしなくていいと思っています。シリアスな話にはどうしても合わないしね。
話の内容やどんなオチかは新刊の概要欄で(ツイッターでの宣伝やピクシブのキャプション欄などでも)説明すれば補えるので大丈夫です。タイトルではあくまで「雰囲気が伝わること」が重要ですから。
では、ここからやっと本題です。
世の中には、タイトルを考えるのが苦手な人がきっと相当数いるんだろうなっていうのが私の予想です。本当に失礼ながら「そ、そのタイトルじゃ勿体ないぞ…!」って人が多いんですよ。それこそ謎の言語のタイトルとか。単語一文字とか。
特に小説の場合、いくら中身が素晴らしくても、漫画と違って表紙買いしてもらいにくいです。ピクシブやツイッターで新刊のお知らせをする時に、タイトル+簡単な説明で「おっ?」と興味を抱かせることが何より大切となります。新刊の効果的な宣伝の仕方については、部数の決め方の記事に載せていますので(無料です)、参考にしてみてください。
繰り返しますが、タイトル付けにおいて大切なのはこの3つです。
・分かりやすい単語かつ語呂が良い
・話の雰囲気が何となく伝わる
・覚えやすい
そんなことはみんな分かっていて、でもこれはセンスの問題だから…と諦めていませんか?大丈夫。だれでも簡単に印象的なタイトルを付けられる方法5パターンを紹介します。
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