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写真から連想された創作物より
この場所はとても薄暗くて
風通りも悪い
そんな場所に降り立ち、生命(いのち)が燃えた
地上を歩く者たちはワタシなんかに見向きもしない
別に誰かに見て欲しくて咲いている訳ではないが、花屋にある色とりどりの花や植物と、ワタシの違いはなんだ
美しい花瓶の中で何にも困ることなく愛でられる人生と
躊躇なく踏みつけられ、たまに誰かに見られているかと思えば憐れみの眼差しを受ける毎日
どちらの方が良い、悪いなんて簡単に誰かが決めていいものじゃあない
だけどな
知っているか?
ワタシの下には恐ろしいくらいの「ワタシ」が蔓延っており、いつか地上を埋め尽くし、太陽の加護を「ワタシ」だけが受ける世界を今か今かと待ち望んでいる
お前らが平然と暮らしている世界をひっくり返す日が待ち遠しくて溜まらないなぁ
ワタシの生命力を舐めるなよ
ワタシは何度でも生命を燃やし、何度でも蘇る
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画像:綿帽子さま
#綿帽子のキリトリ世界 より
綿帽子さまの素敵なお写真と企画に参加させてもらった文章です。