救急車のサイレンとエレベーターの「閉」ボタン
今日のついさっき、本屋さんからの帰り道、信号が変わるのを待っていて、もうすぐ青になりそうだなって頃に、救急車のサイレンが聞こえ始めた。どうやら、わたしが今渡ろうとした交差点を通るらしい。救急車の姿が見えた私はそう思ったので、わたしはその場に留まることを選んだ。きっとみんなそうするだろうと思っていた。でも、わたしと同じように信号の色が変わることを待っていた人のほとんどが、信号が変わった時に進むことを選んだ。誰か一人が進んだから、進んだのかもしれない。列の先頭にいて、自分が進まな