有原航平を獲得!
有原航平を獲得
福岡ソフトバンクホークスがテキサス・レンジャーズAAAからFAとなっていた有原航平を獲得。
年俸は3年15億円と言われており、世界各国で有原にこれだけの年俸を支払える球団はないだろう。阪神が獲得を検討している、という記事が10月ごろ出ていたはずだが、この年俸では獲得できないだろう。これで、このオフの補強資金は70億円を超えた(近藤50億、オスナ6.5億、ガンケル1.6億、アストゥディーヨ1.8億、有原15億)。
有原の略歴
2014年のドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団、新人年は大学時代から抱えていた肘痛の影響で出遅れたが、8勝、防御率4.79で新人王を獲得。翌2016年シーズンはチームで唯一規定投球回に達するなど、大谷翔平とともにローテを支えて優勝に貢献した。
その後、数年は不本意な成績が続くも2019年にツーシームと金子千尋に学んだチェンジアップをレパートリーに加えて飛躍。15勝を挙げて最多勝を獲得した。2020年オフにポスティングシステムによりテキサス・レンジャーズに移籍したが、右肩の動脈瘤を手術するなど2年間で15試合の登板(14先発)しかできなかった。オフにFAとなり、この度ソフトバンクホークスと契約した。
有原の特徴
重心を沈めないスリークオーターの投球フォームから、フォーシーム、ツーシーム、スライダー、カッター、カーブ、チェンジアップ、スプリットを織り交ぜる。また、ピッチトンネルの使い方に優れ、球種が判別しずらいという特徴がある。長らく右打者の高め、インコースを攻められないという弱点が知られていたが、2019年にツーシームをレパートリーに加えたことで投球の幅が広がった。
上記の図を見ても明らかなようにコマンドが良く、さらにNPB時代から四死球が少ないことでも有名。それは右肩動脈瘤の手術明けでも変わっていない。MLBでは厳しいゾーンを責めた影響で四球率が悪化したが、今季はAAAで19試合(15先発)で74イニングを投げて19四球64奪三振と持ち前の制球力は健在だった。3勝6敗、防御率4.86という成績は不安だが、レンジャーズAAAのラウンドロックが在籍するパシフィックコーストリーグは打高環境として知られているため、数字は多少割引いて考えてもいいだろう(ラウンドロックのパークファクターは打低傾向であることは触れてはいけない)。
MLB1年目に30%ほど投げていたフォーシームの割合を減らし、カッター主体の投球に変更している。フォーシームの球速は91~92マイルと現代のNPBでも力で押せる球速ではなくなった。良くも悪くもピッチトンネルを活かした投球で活路を見出すタイプなので、NPBに復帰してもエース級の活躍は見込みづらいと考えている。3番手にいてほしい存在と言えるだろう。
総括
有原の獲得でローテーションは、東浜、石川、有原、和田はほぼ確定。さらに、大関、今季から先発転向する藤井、坂東、ガンケルなどが続くことにあなる。気になるのはもあってここ2年あまり投げていない点だが、適応してくれると信じよう。千賀が抜けたローテーションの穴は補強できたので、打倒オリックスに向けた準備は整ったと思う。シーズンに期待したい。
ヘッダー写真:https://www.mlb.com/news/japan-pitcher-kohei-arihara-posted