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キャリアの価値は、目減りする
モザイクワーク 取締役COOの髙橋実です。
現在、北九州のソウルフードである「資さんうどん」の運営会社、株式会社資さんほか4社で人事責任者を行う「マイクロ人事部長」として仕事をしています。
さて、今日はキャリアの話。
こういう話って、あるあるですよね(笑)
でも、この記事でもある通り、これを「適材適所が大事」ってまとめられることに、僕はとても違和感を感じるんです。
自身のキャリアを考えなければならない時に、一番意識しなければならないことって「キャリアの価値は、年齢を重ねるごとに、目減りしていく」ということです。
今はそれで通用していても、社会は「年齢なりのキャリア」を求めていくので、自身のキャリアの価値は上げ続けていかなければ、結果的に自身のキャリアの選択肢がどんどん狭まっていく、というのが実態だと思うんです。
中途採用をやっていると感じるのが、「40歳前後の方」で「それなりに実績を上げてきた人」と面接をしていると、こんなやりとりがあることが多いです。
このような候補者の方のケースは「自身のキャリアの”貯金”で勝負しようとしている」という風に見られがちですよね。
人事側の言い分であれば、
・今までやってきた実績は評価するけど、うちではゼロベース
・こんな感じでやられたら、社内の他のメンバーは引いちゃうだろうな
・貯金が使えなかったら、すぐにやめちゃいそうだよな
要は「これ以上成長しない人」に見えるし、現状の組織に悪影響を及ぼしそうな人は、採用ではできる限り排除したい、というのが本音だと思います。だから逆に「いつ辞めるか分からない人だから、こちらも信用しないでおこう」となって、リアルには「短命な人だから、昇給はまあそこそこに抑えておこう」とかなったりする。これって、勿体ないですよね。しかも、本人は、もしその企業に入ってうまくいかなかった場合、次の転職で「前職では失敗した人」になるし、さらに、キャリアの貯金は目減りする。いいことないですよね。
僕も50歳になって、自身のマーケットバリューを考えるたびに「(自分が幸せでいつづけるのであれば)これから先も成長し続けなければならないんだな」と切に感じます。
で、前述のSPAの記事に戻ると、この歳で自身のキャリアの可能性を閉じてしまった、とは言えないでしょうか?
確かに、向き不向きはあります。でも「絶対にベンチャーから出ない」という選択肢が果たして正しいのか。彼は、40歳を超えても、そう言い続けていられるか、ということです(恐らく40歳になったらベンチャー転職先の選択肢は相当少なくなるでしょう)。
僕自身のキャリアの価値の一つが、大手企業での経験は、間違いなく武器になっている。そこで何が起こっていたのか、リアルに肌感覚で分かっていることは、間違いなく武器になるし、大手には、ベンチャーでは絶対に学べないノウハウが詰まっている。僕も適性で言えば間違いなく大手は不向きで(笑)これから先に社内政治が少しでもある(大手は多かれ少なかれあると僕は思っています。でもそれは仕方ないこと)ところを自分の居場所にするのは、例えそれがネームバリューや自分の看板がもらえるとしても行かないと思いますが、経験してきたことは間違いなく財産になっています。
「今の適材適所」だけを考えるのでなく「将来の自分のキャリア」「自身のキャリアの武器を”増やす”」という視点で考えると、別の見方ができるし、選択肢も違ってくるのではないかな、と思います。
皆さんはどう考えますか?
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