ポテトサラダであるとはどのようなことか
はじめにこれは私がごく幼い、まだ年齢ヒトケタ代の頃の、母方の祖父母の家での経験である。
夏休みのその日、私とその父母、そして親戚が集まった食卓には、砂色のこんもりとした物体が、ほかの幾つものおかずと共に並べられていた。「わぁいポテトサラダだぁ♡」幼い私は、そう思ったに違いない。私はそれを思いっきり掻き込んだ。自分でそれを取り分けたかどうかは覚えていないが。そして、口一杯に頬張って、すぐにオエーと全て皿の上に吐き出した。
怒る母。大声で笑う祖父。そして、静かに苦笑する祖母。今か