ルネッサンストマト物語~先の見えない時代の道しるべ~
これは、わたしたちが師匠から引き継ぎ、育てているルネッサンスという品種のトマトの物語です。
今では、知る人ぞ知る人気のルネッサンス。
そこに至るまでには、長い道のりがありました。
ルネッサンス=「復興、再生」という名にふさわしい、このトマトの波乱万丈な歴史をお届けします。
捨てられかけたトマト
開発当初、ルネッサンストマトは捨てられかけたトマトでした。
トマトの産地である愛知県の平野部での栽培のためにと開発された品種でしたが、実際に栽培してみると理想のトマトにはならず、生産が中止になりかかったところでした。
そんな時、師匠はこのトマトと出会い、この名倉で試作してみることに・・。
すると、よそではできないとても美味しいトマトが出来たのだそう。その味に、運命を感じたと言います。
名は体を表すのごとく、 ルネッサンス(復興・再生)と名付けられたこのトマト。早速、生産グループを募って、8軒もの農家で栽培されました。
しかし、自信を持って出荷したルネッサンストマトは以外にも市場で酷評されてしまいます。
「こんなのはトマトじゃない」と言われるほどに。
その最大の特徴であるはずの皮の薄さがネックとなり、選別のための機械にかけられず、市場出荷に向かないとされてしまったのです。
それでも、師匠たちは諦めませんでした。
「この名倉高原だからこそできる美味しいトマトを皆に食べてもらいたい 」その一心で。
それは、生き残りをかけた地元農家たちの一縷の希望でもありました。
復活、そしてトマトも個性を売る時代へ
それから、20年の時を経て、ルネッサンストマトは地元では大人気のブランドトマトとなりました。
今では、「ほかトマトは食べられない!」という長年のファンが多くいます。
「山奥の小さな産地が生き残るには、大産地とは同じではだめ。」
「今はまだまだ『赤くて丸いものはトマト』という様に 一緒くたで売られているけどが、これからはトマトの形や味といった個性を売る時代だよね。だからこそ、このルネッサンストマトなんだ。」
そんな思いで、栽培技術と品質、販売戦略を磨き続けてきた師匠たち。
当時は、「ナンバーワンよりオンリーワン」なんて歌が世の中で流行りだす少し前のこと。
ずっと時代の先を読み、お客様の声に耳を傾けることに注力してきたのです。
先の見えない時代の道しるべ
この物語は、これからの先の見えない時代を、一人ひとりの力で生き抜いていくための大きな道しるべに思えてなりません。
ルネッサンストマトや、それに賭けた師匠たちのように、最初は周りに理解されなくても、与えられた個性や魅力を信じ、磨き続け、自分なりの居場所を生み出していくこと。
「ふつう」って何かわからない混乱の時代に、ルネッサンストマトが見せてくれた奇跡と想いを農園から届けたい。
どんなときも。「あなたらしさ」を磨きつづけるための、ひとかけの勇気になれたらと、ささやかな願いを込めて。
農家になりたい人募集中!
小西トマト農園では、一緒にルネッサンストマトを未来へ引き継ぐ農家仲間を探しています。(場所は愛知県北設楽郡設楽町です)
未経験大歓迎!詳細はこちらの記事の最下部にあります。
ぜひ、ご覧ください▽▽▽