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夢の友達

たまに、夜眠ると夢をみる。
その夢のなかで、よく会う友達がいる。

その友達は、毎回違う容姿をしていて、
全く知らない人のこともあれば、幼馴染に似た姿をしていることもある。

男の人のことが多いけど、女の人の時もあって、
決して、家族や最近の知り合いではないことはわかる。
現実にいたら自分でも気づかないのだろうけど、
夢の友達は、容姿は違うけど毎回同じその人で、私も当たり前のように気づく。

会うと、挨拶なんかないことが殆どで、別の人から次第に友達に変身していたりもする。
友達と私は、よく冒険をしていて、懐かしいような、全く知らない場所に行く。いつもだったらためらうような場所も、普通に入ることができて、友達といる時は、少し長めの休日に来た初めての旅館にいる時みたいに穏やかなのである。

友達はすっと現れて、色んな場所についてきてくれる。
そして、いつもいつも、本当は知らないような感情を教えてくれる。

教えてくれるそれは、感情だから正解はどこにもないのだけど、
教えてくれる度に、私は納得し、受け入れるのである。

友達はだれなのか、そんなことは夢では一切考えなくて、気にも留めない。

私は友達のことが大好きで、そこに無駄な思考はない。


その気持ちも、その環境も、その自分も、夢の中ではごくごく自然で、
現実であるかのように私も全ても存在してしまう。

友達との別れはいつも唐突で、何かに邪魔されるわけでもなく、ぷつりといなくなる。

朝おきると、教えてもらった感情だけが残り、
沢山の思考が頭を駆け巡り、
現実の世界だと認識し、呼吸をはじめる。


あおむしははらぺこ より


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