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部活動の休憩時間

先日いただいたお問い合わせに、今回は答えていきたいと思います!!

お問い合わせ内容
部活での練習時間は長くなりがちですが、どのタイミングで休憩をとったりその日の練習を終了としますでしょうか?



休憩時間の意味

最初に、休憩時間とは何か、言語化していきたいと思います。

というのも、休憩時間に「休憩」をしている生徒だけではないからです。


休憩時間の使い方

  • 休憩する
    お手洗いに行く
    ストレッチをする
    気分転換をする

  • 練習する
    合奏中にうまくいかなかったフレーズの練習をする
    ソロの練習をする
    パートやセクションで合わせる
    練習後に演奏するであろうフレーズを練習する

  • 楽器のお手入れをする
    合奏中に不調だった箇所のメンテナンス

  • 講師と話す
    曲の理解をふかっめる質問
    練習方法の質問
    部活としての相談

上記に挙げたものは、休憩の一部にすぎません。

人によって過ごし方はそれぞれです。

元々の時間が長かろうと短かろうと、シチュエーションが違おうとも、適切な休憩時間を確保したいところです。

では、それを踏まえて、休憩時間の取り方を考えていきたいと思います。


休憩時間の取り方

休憩を取るタイミング

私は、曲間で休憩を取ること、時間で区切ることは絶対にありません。

「この曲が終わったら休憩だ」
「12:00になったらお昼だ」
このように考えられることを阻止します。

また、時計を生徒から見える位置に置くこともありません。

そうすることで、集中を阻害させるものを排除します。

それでも集中力が切れてしまったとき、
隣り合った3~5人以上の生徒が集中力を切らしていたら休憩をとります。

これは、集中力が切れた空気感がそれ以上伝染する前に、先にリフレッシュ、気持ちを切り替えさせるためです。

また、1人以上ではない理由としては、個人がスポットで集中力が切れる・切れないを気にしていたらきりがないからです。

ただ、この休憩の取り方が効果的かと言われると、違うと思います。


そこで大事にしているタイミングが、
いよいよ!というところで休憩に入ることです。

「いよいよ曲の山場だ!」というときに、「いったん休憩」とされるとお預けを食らう気分になります。

ここで間違えてはいけないのは、「早く休憩終わらないかな」という気持ちの為のテクニックではないということです。

これは、休憩明けをよりよくする布石です。

山場で休憩に入るということは、休憩明け、いきなり山場を演奏することになります。

盛り上がります。

気分が良くなります。

そうするとどうでしょうか、休憩明けでもだらけることなく集中した練習をすることが可能になります。

こんな感じで、生徒の様子を見ながら休憩は仕掛けます。


たまにやる仕掛けとしては、上手な演奏だったら休憩を取ることがあります。

わざと、褒められた余韻を味わってもらうんです。

本来であれば良かったところはサラッと過ぎていき、練習後には指摘された点の方が強く記憶しています。

それでも良いですが、、、成功体験の足りない生徒には、「認められた」「褒められた」といった経験をし、記憶に残し、自己肯定感を上げていくことも大切です。

もう察しがついていると思いますが、これを使う時は生徒さんの自信がない時、自己肯定感が低くて演奏に支障が出ている時です。


▼番外として

少なくとも2時間に1回は取ります。

集中力はコントロールできますが、どうしようもないことがいくつかあります。

それは、楽器の不調と、お手洗いです。

演奏続行が困難になります。

楽器の不調だったら、講師に言いやすく、休憩を待たずして席を外す人もいるでしょう。

ですが、お手洗いはどうでしょうか?

特に、女性の月ものは言い出しにくいです。

男子生徒に「あいつ何回もトイレ行くじゃん」とは言われたくない。

そもそも合奏中に「お手洗いに行っていきます」なんて講師にも先輩にも言いにくい。(そういう人もいるって話です。思春期ですから。)

講師や先輩が男性なら、なおさら言いにくい子もいます。

そこへの配慮として、少なくとも2時間に1回は休憩時間を設けるようにしています。


ちなみに、休憩の長さはこだわりがありません。

短くて15分、長くて30分。

生徒がその時間に何をやりそうかを察知して決定します。



休憩明けに意識すること

前述でチラッと書きましたが、集中を取り戻す仕掛けをします。

相手はまだ学生、集中力の高め方が分からない子もたくさんいます。

そんな中で、合奏がグダグダしないように、誰かが置いて行かれることのないよう仕掛けていきます。

仕掛けることとしては、1つは前述したように盛り上がるところからの演奏スタートです。

他にもあるので、いくつか紹介します

▼誕生日演奏
誕生日の人がいたら、happybirthday to youを大合奏します。
これは想像しやすく、一番取り入れやすいのではないでしょうか!

▼初見演奏
その名の通り、楽譜を配ってその場で通します。
軽くアドバイスはしますが、がっつりはやりません。ついでなので。
流行りの曲を入手し配ると、それだけでテンションが上がる生徒たち!
初見力も上がるのでお勧めです。

▼席替え演奏
いきなり、席をシャッフルします。木管・金管・打楽器・弦楽器、関係ありません。
普段演奏する時には絶対に隣にならない人の音を聞いて演奏することも訓練の一つです。

他にもあるのですが、一貫して言えることは「いい意味で合奏に慣れないこと」です。

妥協が出てきたり、慣れてくると、どうしてもだらけたくなります。集中力も切れます。

なので、いかに、休憩明け1発目を刺激的にするか。

これが大切だと思っています。

(たまに何もしないと拍子抜けで調子が狂うと生徒に言われたこともあります笑)


練習を終了するタイミング

合奏が終了するタイミングは結構早いです。

合奏前に、「今日はこれを重点的に教えよう」と決めて、それ以外は別日に繰り越します。

そうしないと教えることが多くて時間は足りないし、生徒の頭もいっぱいいっぱいになってしまうからです。

また、合奏でできない箇所や今一歩な演奏だった時、アドバイスはします。が、できるようになるまで合奏で見ることはありません。

生徒が言っていることを理解したら、演奏の感覚やコツをつかんだら、一回自力でやってみてもらいます。合奏後の時間に。

そのために合奏後、帰宅まで30分から1時間は時間ができるようにしています。

ただし、一人で練習できない、うまくできない子がいるのも事実なので、そういう子に対してはパートで合わせることを指示したり工夫をします。

練習を長くやったからと言ってうまくなるわけではないです。

長時間の無理な練習は唇への負荷が大きいし、手が腱鞘炎になるかもしれないし、発達途中の生徒には悪影響なことも多々あります。

長時間の練習ができる土日は特に、そのことに留意して教えるようにしています。



最後に

これまでの話はあくまで統計上の話です。

やはり学校によって生徒さんは様々なので、それに合わせてカリキュラムを構築していくことが必要かなと思っています。

参考程度に、なっていれば嬉しいです。



バストロンボーン奏者
こさかみのり

▼レッスン情報

https://kosakaminori.hp.peraichi.com/basstrombone/


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