みんなでつながって食べるホットケーキは、自分ちだけより何倍もおいしい! ~オンライン学習の1コマ~
低学年のオンラインでの選択プログラム。
「一人でホットケーキぐらい焼けてもいいかも~」と思って考えたのが、「ホットケーキをつくってみよう!」
当日は、13人ぐらいの子どもたちが選択してくれて、ホットケーキ作りがはじまりました。
13人ぐらいといっても、オンラインなので、学校のキッチンには、私一人。
パソコンと携帯の両方でZOOMにつなぎ、自分を見せたり、材料やボールを見せたりしながら、作り方を説明していきます。
でも、みんなで一緒にやっていた感じがあったのは、生地づくりまで。
そこからは、各自が勝手に焼いていく感じでした。
「もう焼いてもいい~」
「いいけど、ガスとか危なくない?」
「大丈夫!お母さんがいるから~」
私が1枚目を焼いている間にも、
「もう、3枚やけた~」「おれは、5枚~」などなど、各自でどんどんすすんでいきます。
ギャラリービューの画面には、子どもたちの横で、チラチラ、お母さんの姿もたくさん写っています。
なかには、「小麦粉しかなくて、ベーキングパウダーもないから、重曹入れたらいいですかね~?」というあるお母さんの質問に、
別のお母さんが「ああ~、それなら、お酢を少し入れると苦くならなくていいですよ」とアドバイスする場面も。
途中からは、私も、そんなにサポートすることがないことに気づき、子どもたちの報告を聞いたり、自分の焼き具合をリポートしたりしながら、自分のペースでホットケーキを焼くことにしました。
こうして焼きあがったホットケーキ。
「食べていい~」
「いいよ~」
焼きあがった人から、どんどん食べていきます。 子どもたちだけでなく、もちろん一緒に焼いていたお母さんたちも。
「おいしい~」
「いちごのってる~」「おれは、バナナ!」
家でお母さんと焼いて、お母さんと食べているホットケーキ。
でも、画面上では、13家庭がつながって、友達もいっせいにホットケーキを食べだしたのがわかる。子どもたちだけでなく、サポートしてくれたお母さんたちもとっても楽しそう。
「わたしのも、おいしくできたよ~」
学校のキッチンで一人でホットケーキを食べた私でしたが、みんなとつながっている感じがして、すごく楽しい時間でした。
子どもたちも、お母さんたちもすごく楽しそうにしている中で、私もすっかりご機嫌でホットケーキを食べながら、とても不思議な気持ちがしました。
この状況、学びが起きているのか、つながりが生まれているのか、一体何が起きているんだろう…
学校で子どもたちとホットケーキを焼く場合、子どもたちが一人でもホットケーキが焼けるようになることを目指し、まぜかた、火加減、フライ返しでひっくり返すなどの経験をサポートします。
その過程の中で、子どもたちの気づきや工夫などを大切にしていきます。
でも、今回の場合は、一体何なんだろう…
新型コロナウィルスで友達に会えない中、人とつながること、友達とおなじものを作ること、画面越しであっても、「おいしいね!」と言い合いながら、同じものを食べること、そのことが楽しくて、こういう時間の共有が、記憶に残り、関係性がなかなか作れない中で、子どもたちの関係性を作っているのでは…
だとしたら、私のはじめの意図は、「一人でホットケーキぐらい焼けたらいいんじゃないか」だったけど、結局、お母さんと焼いた人がほとんどだったから、「みんなでつながって食べるホットケーキは、自分ちだけで食べるものより、何倍もおいしい!」という経験になったということなのかな~と思いました。
人に会えない、自由に外出できないステイホームが続く中で、それでも人は人とつながることが大切なんだと考えさせられた時間でした。
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